
私のクルマ・・エンジンの警告灯が点いたままなんで、
あんまり値段がつかないですよね・・・。
買い取りはしてもらえるんでしょうか?

そうですね。
正直言って値段がつきませんね。
ただし廃車にするなら無料で引き取りますよ。
いつでも言ってくださいね!
(ふふふ・・・美味しい下取り車が来たゾ)

↑買取業界のことをあまり知らないユーザーさんには、
こんなトークが買取店でかわされることが結構あります。
車を普通に走らせることができても、エンジンの警告灯が点灯したままでは車を下取りに出すとかなり安い買取額になってしまうことがほとんどです。
場合によっては「この状態では買取できません」と査定を断ってくるところもあるかもしれません。
また、悪質な買取業者なら、エンジン警告灯が点いていることを理由に「廃車なら無料で引き取りますよ」などとふっかけてくることもあります。
ですが、警告灯が点いていても、その車の価値を把握して適正な価格で買い取ってくれる業者もいますし、時期やタイミングが良ければ驚くような価格に跳ね上がることもあります。
今回は、エンジン警告灯が点いたままで、いかにして車を高く買い取ってもらうかというお話ですが、そのためには車の買取業界のことを知っておく必要があります。
エンジン警告灯が点灯するとどれくらい価値が下がる?
車種によっては大幅なマイナス査定に
エンジン警告灯が点灯したままでも大きく買取りの査定額に影響しない車種もありますが、なかには「買取不可」や「廃車としての引き取りのみ対応」といった非常に大きなマイナス要素になってしまうこともあります。
高級車や外車は致命的になるかも
高級車や外車の場合、エンジン警告灯が点灯している状態では、買取査定の評価はかなり下がってしまうことになります。
基本的に警告灯が点灯したままでは中古車として販売することはできないので、警告灯の原因を調べて修理することが前提になってしまいます。

そもそも警告灯が点いたままでは車検に合格できません・・。
ところが高級車や外車の場合だと、その修理費用がとんでもなく高くついてしまう可能性があります。
高級車の場合だとエンジンの制御に使われるセンサーの数が多く、エンジンもV型の6気筒や8気筒など整備性がよくないことで修理に手間や時間がかかることになります。
また、外車の場合だと交換する部品の価格が法外に高額だったり、純正部品しか選択できない場合は部品の納期が長期になってしまうことがあります。
つまり、買い取ったあとで診断や修理に時間やコストがかかってしまう可能性が高いことがあり、リスクを回避するためにも買取りには慎重になってしまうのです。
スポーツカーならマイナス評価にならない?
スポーツカーの場合は特殊な事情が関係することがあり、とくに日本のスポーツカーは海外では非常に人気が高いです。
スカイラインやRX-7、インテグラタイプR、インプレッサ、ランサーエボリューションといった車種に関してはエンジン警告灯が点灯したままであっても評価に影響がほぼでないケースもあります。
スポーツカーの場合、チューニングをすることを前提に購入するユーザーも多く、いきなりコンピューターを社外品の高性能なものに交換したり、エアバック付きのステアリングを外してしまったり、ABSをキャンセルしてしまうことも多いです。
そのため、チューニングのプロに依頼して、ほとんどの部品を一新したり、特に海外のユーザーは警告灯の点灯を気にしないケースも多いのです。
古い四輪駆動車などは査定額に影響しにくい
年式が古くても四輪駆動車は海外での需要が高く、実用車として安定した需要があります。
とくにディーゼルエンジンでマニュアル・トランスミッションの四駆だと、エンジン警告灯が点灯していてもかなりいい買取価格を提示してくれることがあります。

日本ではありえないような状態でも、途上国でバリバリと活躍している日本車は多いです。
フロントガラスが割れていてもへっちゃらなんてこともザラで、四輪駆動車は生活必需品として重宝されています。
また、年式が古いということは電子制御もそれほど進んでないため、エンジン警告灯が点灯していても走行に支障がないような不具合であることが多いです。
つまり、エンジン警告灯などのに関してはアナログな制御をしている車ほど、使用するにあたって大きな影響はないと判断してもらえます。
エンジン警告灯が点灯しても修理費用がまるで違ってくる理由
エンジン警告灯の修理費用は5千円から20万円!?
警告灯のなかでも、かなりあいまいな表示と言えるのが「エンジン警告灯が点いている状態」といえます。
車種によるとはいえ、ここ10年以内くらいの年式であれば、軽自動車、コンパクトカー、ミドルクラス問わず、かなり多くの電子部品がエンジンの制御のために使用されています。
そのため、エンジンのマークをした警告灯が点いているというだけでは、いったいどの部品が不具合を起こしているのかまったくわかりません。

複数の不具合が原因で警告灯が点いていることもあります。
たとえばイグニッションコイルが何個も壊れているとか、
O2センサーと別のセンサーが同時に壊れてるとか・・。
警告灯の診断だけで料金を請求されることもある
警告灯の内容を正確に把握するには「オフボードテスター」とか「外部診断機」と呼ばれる、車のメインコンピューターと通信することができるコンピューターを接続する必要があります。
なかには警告灯の原因を調べるだけで「オフボードテスター使用料」などと称して診断料金を請求されるケースもあります。
そのうえ外部診断機にも種類があり、ほとんどの一般整備工場は、汎用の外部診断機しか持っていないことがほとんどで、エンジン警告灯の内容をすべて表示させられないこともあります。
こうなると、ディーラーに車を持ち込んでそのメーカーの車に対応した専用の外部診断機を接続しないと正しい診断ができなくなるケースが多いのです。
その場合、修理はディーラーにしかできないことになり、それなりの作業料金を請求されてしまうことになります。
買取店としても警告灯が点いたままの車を買い取ってしまうと、かかった費用を車の価格を上乗せしないといけないことになってしまいます。
査定のプロが考える警告灯のリスクとは
上述したように、エンジン警告灯が点灯する理由やその修理費は、実際に高価な外部診断機を接続しないと原因はわかりません。
わずか数千円の小さなセンサーを交換するだけで警告灯を消すことができることもあります。
ところが、エンジンの奥のほうにあるような高価な電子部品を交換するとなると、結果的にお金のかかる車を高く買い取ってしまうことになり、かなりの損失になってしまうのです。
買い取る側にとってはエンジン警告灯が点灯した状態の車を買い取ることは大きなリスクなのです。
買取専門店は外部診断機を持ってない
買取専門のお店の場合、車の整備や修理をすることがないため、一台で数十万円ちかくするような本格的な外部診断機を持っていません。
なかには過去の不具合の履歴を消去してオークションに出すために簡易的なオフボードテスターを持っているお店もあるかもしれません。
自社でテスターを持っていない場合は、いつも車検や板金を依頼している別の整備工場に警告灯を消してもらっていることもあります。
整備工場を持っている買取店は有利
これは僕自身の経験でもありますが、警告灯が点灯したままの車を下取りするときに、自社で外部診断機を持っている場合だと、お客様に了解をもらって警告灯の内容を確認することがあります。
すると、たとえばO2センサーの不具合が原因でエンジン警告灯が点灯しているだけの場合だと、その修理にかかる実費がほぼ正確にわかるので、大きなマイナス査定をせずにその車を買い取ることができます。
逆にいえば、ユーザー側としては警告灯が点灯している場合は、中古車販売と車検、整備の両方が得意なところで買取り査定をしてもらうほうがいいと言えます。
「ノックセンサー」は、エンジン内部が異常燃焼などでノッキングを起こしたときの振動を感知するためのセンサーですが、ノックセンサーが壊れていても走行にはまったく支障がありません。
警告灯の内容を説明した上で「そのままでも問題なく乗れる」とアピールして海外に出せば、価格を落とさずに売り切ってしまうことができるのです。

とはいえ、ノックセンサーを交換するにはかなり大変な作業をする車種もありますが。
警告灯が点いたままの車を欲しがる買取業者もいる
整備に強い業者ならではの判断基準
僕自身も整備士ですが、中古車の販売の担当をすることもありますし、買取査定をすることもあります。
そんなとき、走行距離が多い車や、今回のお話のように警告灯が点灯したままの車の査定をすることもあります。
そこで役に立つのが整備士としての経験から車の価値を考えてみるということで、たとえば、ダイハツの軽自動車でよくあるエンジン警告灯のケースなどです。
O2センサーの不具合が原因で点灯していることが多く、かりにネットオークションで車を購入するときもそのことを念頭に入れた上で落札することもあります。
かりに落札してきた低年式の車を自社のサービスカーとして使おうとして、警告灯が点灯していても、「たぶん、例のアレだな」みたいに予測することができます。

自分たちがたくさん携わってきた車種なら、修理できる自信もあるので、値段が手頃なら買ってしまってもいいかなと考えることができます。
海外で人気の高い日本車
日本車は海外でも人気があり、高い信頼性やブランドの力があるため、エンジンの警告灯が点いたままでも欲しがる地域はあります。
とくに、7人乗りのミニバンや四輪駆動車、トラックやバンなどは実用的で、日本のような厳しい車検制度がない国や地域もないので、ごく普通に使うことができればエンジンの警告灯が点灯していても問題ないのです。
そのため、海外への輸出を得意とする買取業者などは、商品価値があると判断すれば警告灯が点いていても積極的に買取りをしようとしますし、オークションでは強気の価格を提示することもあるのです。
どんな車種がどんな国や地域で高値で取引されるのかを知っているというのはひとつの専門性ですので、全国の買取業者の目につけば驚くほどの買取価格になることがあるのです。
警告灯が点灯していても車を高く売るコツ
車専門のオークション代行サービスがオススメ
海外への輸出を得意とする買取業者や、その車種の故障傾向を知り尽くしている整備に強い中古車販売業者は、人気車だけを扱う業者とは違った基準で車を探しています。
警告灯が点いているからといって価値がないわけではなく、むしろ割安で買えるというメリットを感じているかもしれません。
なによりも大事なのは、より多くの買取業者にあなたの車の内容を見てもらい、オークション形式で値段を競ってもらうほうが買取価格も上がりやすくなります。
そこで僕がおすすめするのが、オークション代行サービスのユーカーパックです。
先にユーカーパックのデメリットを話しておくと、タブレットで念入りに撮影するので査定の時間が長く、「意外と時間がかかった」と利用者さんは答えています。
ただ、その一回の査定だけでいいので、複数の買取店をまわるよりは、はるかに効率がいいといえます。
【関連記事】オークション代行サービスとは?メリットやデメリットは?
ユーカーパックの特徴とは?
とくに今回のようにエンジン警告灯が点いたままで車を売る場合は、査定額のバラつきが激しく、場合によっては買取業者に足元をみられることもあります。
それに対してオークション代行サービスの場合は、それぞれの業者が入札した価格をお互いに意識するので、個別に買取価格の交渉をするよりも高い価格になりやすいというメリットがあります。
まとめ
エンジン警告灯が点いたままでも車を高く売るには、警告灯に対する知識を豊富に持っている業者や、海外への輸出を得意とする業者に価格を決めてもらうのがベストです。
全国ネットで、なおかつネットを使ったスピーディなオークション形式だからこそ、時期やタイミングによっては買取額が跳ね上がることもあります。
また、ユーカーパックの場合は出品者の希望価格に届かない場合は、価格を上げる交渉などもしてくれます。
ユーカーパック側は、少しでも高く売れることで利益を出すことができるため、どちらかといえば、車の持ち主側と同じ立場として少しでも高く売りたいと考えています。
車が古かったりエンジン警告灯が点いたままの状態では中古車販売業者は査定には消極的な買取額しか出してくれません。
「廃車しかないです」などと言われていた車が10万円以上になることもありますので、まずは無料の査定をしてオークションに出してみてはいかがでしょうか。
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