エンジンオイルのランプが一瞬だけ点いたり消えたりする原因とは

オイルプレッシャーランプ警告灯 エンジン内部

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走行中にメーターの中のエンジンオイルの警告灯ランプが点いたり消えたりすることがあります。

整備士としての経験上では「あるある」な現象ですが、始めて経験するユーザーさんはかなり慌ててしまいます。

この状態ではあまり車を走らせないようにして、すぐに整備工場で点検してもらう必要があり、車が走れなくなることもあります。

・ランプが点いたり消えたりしたとき走り続けるとどうなるのか?

・この警告灯が点いたらどう対処したらいいのか?

・そもそもなにが原因でこのランプが点くのか?

今回はオイルランプが点いたり消えたりする原因について整備士としての経験からお話していきます。

整備士サボカジ
サボカジ
@整備士

先に結論を言うとエンジンオイルが不足したり油圧が足りないときに起きる症状です。

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エンジンオイルのランプが点いたり消えたりする理由

オイルプレッシャーランプ警告灯1
本来はこのランプはエンジンをかけると消えるべきものです。消えている状態が通常ですから点いたり消えたりするのは異常な状態です。

これは警告灯といって、ドライバーに車の異常を伝えるものなのです。

油圧警告灯が点灯する理由とは

ベテランドライバーの方なら「エンジンオイルの量が少ないからだろ?」と答えてくれることが多いのですが、これは半分正解。

これはエンジンオイルの管理が悪い車によく起きるトラブルですので、エンジンオイルが少なくなって警告灯が点くケースがほとんどです。

しかも初めはエンジンオイルのランプが点いたり消えたりすることから始まることが多いのも確かです。

なぜならエンジンの回転が上がった瞬間ほど多くのエンジンオイルが循環することになるので、走行中にだけチラチラと点灯するようになります。

ただしエンジンオイルの量が問題なく入っていた場合でも、エンジンオイルが送られる油圧経路が詰まってしまっても油圧警告灯が点灯することはあります。

エンジンオイルランプが一瞬だけ点灯するのが初期の症状

オイルプレッシャーランプ警告灯

ブレーキを踏んだあとでランプが点灯するケース

エンジンオイルの量が少し不足している状態でもオイルランプが点灯することがあります。

たとえば、ブレーキを踏んで車が前のめりになったときなどは、オイルパンの中のエンジンオイルが一時的に前方に偏ります。

ふだんは停止している状態ならストレーナーからエンジンオイルを吸い込めるだけの量があってもオイルパンの中のオイルが「ちゃぷん」と揺れると瞬間的に吸えなくなることがあります。

すると、ほとんどのドライバーが気づかないくらいの、ほんの一瞬だけオイルランプが点灯することがあります。

カーブをしているときに一瞬だけランプが点灯することも

同じような原因で車をカーブさせているときもオイルパンの中のエンジンオイルが車体の片側によってしまうために一瞬だけエンジンオイルランプが点灯することもあります。

この場合は、かなり大きめのカーブを曲がっていくときのように、すこし長い時間車体に横方向の遠心力がかかると点灯しやすいです。

さらにエンジンオイル交換をせずに走行しているとどんどんオイルの量が減っていき、オイルのランプが点く頻度が高くなります。

オイルランプがチラチラ点灯する状態から点灯したままへ

詰まったオイルストレーナー

サボカジ@整備士
サボカジ
@整備士

↑ これは別の記事で紹介した事例ですが、エンジンオイルを吸い上げる

「オイルストレーナー」の網目状の部分が

ほとんど詰まっているのがおわかりになるでしょうか?

この状態だと、エンジンオイルの量が正常でもオイルが十分にエンジン内部に送られなくなるので絵オイルランプがチラチラと点灯することもあります。

また、一瞬だけオイルランプが点灯する場合は、上記のオイルストレーナーの吸口から空気が吸い込まれてしまったときにおきます。

ブレーキを踏んだり、カーブを曲がっている途中などでエンジンオイルの液面が大きく揺れてしまうことが原因なのです。

エンジンオイルが不足することで潤滑不足が起きてしまう

最終的にはほとんどエンジンオイルがエンジンの中に入っていない状態だとオイルランプは点いたままになってしまいます。

ですが、エンジンオイルがきちんと規定量だけ入っている時でもこの警告灯が点くこともあります。

なぜならオイルが入っていてもオイルが流れていなければこのオイルのランプは点灯するような仕組みになっているからです。

つまり、エンジンオイルの警告灯ランプは、エンジンオイルが正常にエンジン内部で流れていないことを表しているというのが正確な理由です。

エンジンオイルのランプが点灯したまま走るとどうなる?

エンジンルームの振動
エンジン内部でエンジンオイルが流れなくなると、エンジンを構成している大事な部品が壊れます。

本来はエンジンオイルで金属部品がお互いに直接触れないように潤滑してくれているので、エンジンオイルがこれらの部品に供給されないと、一瞬でエンジンの焼き付きをおこします。

とくに「メタル」といわれる部分はベアリングのような働きをするのでここが潤滑されなくなり、金属部品の表面にひっかき傷のような傷ができます。

するとエンジンは滑らかに回転しなくなるので、かなり大きな異音を発し始めます。

「カンカンカン」とか「カタカタカタ」「カラカラカラ」といった、硬い物と物がぶつかり合うような音です。

さらにそのまま走行していると、異音はどんどん大きくなり、突然エンジンが止まってしまいます。

エンジンの断末魔とも言える音とともに苦しげに回転がさがり、エンジンが止まってしまえば二度と再始動することはできないケースがほとんどでした。

オイルが汚れたシリンダーヘッド

整備士サボカジ
整備士
@サボカジ

↑実際に焼き付いたエンジンの画像です。この汚れたエンジンオイルはいつから交換していなかったのでしょうか・・・!

この状態は、エンジン内部の「カムシャフト」や「クランクシャフト」と言われる、最も大きくて重要なパーツが動かなくなっていることを表しています。

スタータースイッチを回してセルモーターを回そうとしても「カチッ」という、まるでバッテリー上りのような音がします。

セルモーターの力ではエンジンを回すことができないほど、内部が焼き付いているのです。

結論から言うとエンジン載せ替えは免れない状態なのです。

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オイルのランプが点いたり消えたりした場合の対処法

外車のエンジンオイルチェック

それでは、エンジンオイルのランプが点いたり消えたりしている初期の状態では、どうすれば最悪の状況を防ぐことができたのでしょうか。

まずエンジンオイルが本来の流れをしていないことは確かですから、できるだけエンジンの回転を上げないようにして、安全なところに車を停車させてください。

そのままエンジンがかかった状態で、オイルのランプはまだ点いたり消えたりしているでしょうか?

もしもランプが消えたままだと、なんとかエンジンオイルが内部で循環している状態なのでエンジンが焼き付かない最低限のオイル量は確保されているということになります。

すぐ近くにガソリンスタンドなどがあれば、なるべくエンジンの回転を上げないようにしながら自走することができます。

エンジンオイルの補充がのぞましい

オイル交換

速やかにエンジンオイルを補充、もしくは交換することでエンジンのダメージを少しでも小さくすることができます。

もしも停車した状態でエンジンをアイドリングさせている状態でもオイルのランプが点いたままだったり、点いたり消えたりする状態だと、ほとんどエンジンは焼き付く寸前の状態です。

車を自走させることはもちろんできませんので、周りの交通状況に合わせて車を路肩などに停車させて、エンジンを止めましょう。

ハザードランプをつけておく

ハザードランプのスイッチを押す

後続車から追突をされるリスクもありますので、ハザードランプは必ず点灯させておきます。

あとはレッカーサービスを呼んで整備工場に運んでもらい、自動車整備士の判断に任せるしかありません。

サボカジ
サボカジ

この場合、「ハザードランプを点灯させて停まってます」と電話で伝えておくと、

夜間や雨天時はレッカーサービスの方が見つけてくれやすいです。

エンジンはその後どうなるの?

K6Aエンジン載せ替え

焼き付きかけたエンジンはもとに戻らない・・・

僕の経験でお話させていただくと、

・オイルのランプが点いた状態でどれくらいの距離を走ったのか

・どれくらいの負荷をエンジンにかけたのか

この2点が重要で、エンジンが助かっているかのどうかはこれにかかってきます。

機械は自然治癒できない

ちょっと酷なことを言いますが、本来はこのオイルのランプが少しでも点灯した時点でエンジンは健康な状態にはもどりません。

エンジン内部から「カタカタ」とか「カンカン」といった異音が聞こえていた場合は、かなりの確率でエンジンは助かりません。

この場合、エンジン内部のオーバーホールよりもエンジン載せ替えをしてしまうほうが確実で早い修理方法となります。

場合によっては車の乗り換えを検討していただくほうがいいとおもいます。

なぜなら、焼き付きかけたエンジンは後遺症によるトラブルが多く、修理費がやたらとかかる車になってしまうからです。

 

最後に

車と悩む女性

「買取り」と「廃車引取り」の差は大きい

自動車はエンジンが動いて自走できる状態なら「買取り査定」の依頼をすることができますが、

エンジンが焼き付いた状態になると「引取り依頼」をするしかないのです。

当然ですが、自走できる状態のほうが買取額も高くなりますし、走れる状態なので手間もかかりません。

中古車販売の業者が車を出品するときも自走できない車はオークションに出品できないというルールがあります。

自走できるうちに売ってしまうのが吉

つまり、エンジンがかかって自走できるかどうかで車の買取額に大きな差が出るのです。

「修理費が高くなるなら車を売っちゃおうかな・・・。」

とお考えなら、車が自走できるうちに自分の車の買取査定額を調べておくのもいいかもしれません。

ただし、レッカーサービスで運びこんだ整備工場で買取り額の相談をしても買い取りではなく廃車を勧められることがほとんど。

オイルランプがついたり消えたりする状態では足元を見られて安い買取額になるのは仕方のないことです。

オイルのランプが点灯したままでは車検に合格できませんし、そのままでは買取査定でもマイナスポイントになることは確実です。

【関連記事】車検に不合格な車を売却するコツ|オークション代行のメリット・デメリット

日本車は海外からニーズがある

海外に目を向けると、日本車というだけで高い評価があり、日本では廃車になるような車でも現地で修理され、大事な足として活躍しています。

また、クロカン四駆とか、マニュアルのスポーツカーなども年式からは想像できない価格がつくこともあります。

海外ではディーゼルエンジン車がメインで使用される国も多く、ディーゼル車にはびっくりな価格を提示されることもあります。

年式や走行距離だけでは判らない海外からのニーズがあるのです。

もしも買取査定を依頼するなら、1箇所で複数の買取業者にオークション形式で買取額を競わせるオークション代行サービスのユーカーパックがおすすめです。

スマホから簡単な情報を入力するだけで査定の依頼ができて、

最大で8000社以上が参加するオークションのネットワークに問い合わせをしてもらえます。

個人情報もユーカーパックにしか渡らないので、一括査定サイトのようにしつこくセールス電話がこないのもいいところです。

【関連記事】オークション代行サービスとは?メリットやデメリットについて

ディーラーや買取店との交渉材料にもできる

また、ネット経由で買取額を調べておくことで、ディーラーや車販売店に下取りを依頼するときに、こちらから下取り額を交渉することもできるのです。

それだけで数万円もの下取り額の差が出るなんてことは普通にありますので、

高額な修理を検討する前に車の買取額を「かんたん査定」しておくのもいいでしょう。

査定依頼をすれば自宅や近くのガソリンスタンドにプロの査定士が出張してくれるので、買取店をまわる必要もありません。

今回のようにオイルランプが点灯している状態ではそもそも車を走らせたくないですしね。

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