オイル漏れをしている車はすでに走行距離も多く、メーカーの保証も切れているような年式の車が多いです。
いっぽう、車の買取業界ではオイルが漏れている車だとわかった上で高く買い取りをすることがあります。
愛車がオイル漏れをしていて、修理するのか車を売ってしまうか迷っている方に向けてのお話です。
先に結論を言ってしまうと、オイル漏れ修理に強い業者や、海外への輸出に強い業者を探し出してアプローチすることが大事なのです。
オイル漏れした車でも売れる理由
整備工場がオイル漏れした車を買い取る理由
オイル漏れにもさまざまな原因があり、エンジン内部での「内部漏れ」や、パッキンなどのゴム部品の劣化による「外部漏れ」などもあり、修理費用も様々です。
特に外部からオイル漏れしている場合は、それなりの設備と修理ノウハウを持った整備工場であれば修理することができます。
自社で修理すれば中古車としての価値をあげられる
中古車を販売している業者にも大きく二つわけられ、販売で利益を出している業者と、整備部門があり車検や整備でも収益がある業者です。
オイル漏れをしている車でも自社で修理することができるなら、むしろ安く中古車を仕入れることができるメリットになるのです。
つまり、自社整備工場を持っている中古車販売業者はオイル漏れをしている車でもしっかりと修理することで、買い取った車の商品価値を上げることができます。
オイル漏れをしている車にも高い買取額を提示できるのは、
こういった自社修理工場を有する業者なのです。
海外ではオイル漏れは評価に関係しない?
日本の車検制度では一定レベル以上のオイル漏れは車検に合格しません。
高額な修理費がかかるオイル漏れの場合、日本では廃車になってしまうケースでも、発展途上国などでは問題なく使われ続けています。
とくに実用的に使われるようなトラックやワンボックスカー、軽トラック、四駆のSUV、トヨタ車ならほぼ全般的にブランドとしての信頼性も高いことで、かなり需要があります。
まさかそんな車に高価買取額が?! みたいなことがあります。
日本の常識では考えられないことが海外ではあるのです。
日本車は海外からの需要が多い
先程もお話しましたが、近年は海外へ輸出される日本車が増えています。
「日本車は壊れにくい」「日本車は高性能」「日本車は整備しやすい」
発展途上国での日本車の評価は非常に高く、日本車に乗っていることが、現地では一種のステータスになることさえあります。
余談ですが、僕自身も中東に旅行をしたことがありますが、タクシーはほぼ日本車、SUVもほぼランドクルーザーしか走っていないという、日本人もビックリの日本車人気でした。
現地での修理には中古パーツの需要が高く、足回りやミッションなどをまるごと交換することで作業時間の短縮を図っています。
日本車のエンジンの意外な需要
発展途上国では、日本車のエンジンが船のエンジンとして再利用されることも多く、とくにディーゼルエンジンは重宝されています。
つまり、激しいオイル漏れをしていても、事故などで大破していようが、エンジンそのものが使うことができれば需要があります。
この場合、古いタイプのエンジンのほうが壊れにくく、たとえば、ハイエースのディーゼルエンジンの場合だと200系より古い100系のハイエースに搭載されていた機械式の噴射ポンプのタイプのエンジンが需要があります。
200系のハイエースのディーゼルエンジンは電子制御のコモンレールになっていて、粗悪な燃料では壊れやすかったり、故障したときのパーツが高価なのです。
もちろん200系のハイエースも非常に人気が高いです。
廃車でも驚きの高価買取りのケース
オイル漏れがひどく、修理するのが困難な車でも高く売ることができるケースがあります。
廃車になっても価値がある車種の場合は、驚くほどの買取額が提示されます。
リサイクルパーツとしての価値
オイル漏れをしている車とはいえ、外観のボディ周りや足回り、コンピューターなどの電子部品は問題なく使えます。
つまり、一台の車としては「修理コストのかかる車」として価値がなくなってしまっても、それぞれのパーツの需要はあります。
板金修理では中古パーツの需要が高い
車をぶつけたりで板金修理をする場合、保険を使って修理をする場合は新品の部品で修理していきますが、ユーザーが自費で板金修理を依頼するは「少しでも安く仕上げてほしい」と依頼されることもあります。
その場合、板金工場は中古部品を多用することでトータルの修理費を抑えようとしますので、中古パーツの需要がかなりあるのです。
とくに、人気車種や販売台数が多いコンパクトカーなどの実用的な車種は社用車としても使われているため、需要があります。
車検や修理をしても査定額は大きく変わらない
オイル漏れの修理費は回収できない
車検でオイル漏れ修理を完了させてから車を売ろうとする場合、残念ながらオイル漏れにあてた修理代金分の査定額のアップは見込めません。
なぜなら、他の整備工場が行ったオイル漏れ修理は、どの程度の精度や確実性で行われているのかがわかりにくいからです。
それならば、車を買い取ってから自社の整備工場で修理をするなり、取引先の整備工場にオイル漏れ修理をしてもらうほうが安くて確実なのです。
もしも4万円分のコストを買い取った車にかけられるのなら、2万円でオイル漏れ修理をして、残りの2万円でボティコーティングをしたりするはずです。
「4万円分のオイル漏れ修理をしました」という明細書を提示してきても、せいぜい半額ほどの査定額アップとなってしまいます。(※金額はあくまでもイメージです)
車検やオイル漏れ修理をする前に車を売るべき
買い取った車の車検は日に日に短くなっていきますので、次の買い手が見つからなければ車検期間はどんどん短くなり商品価値は下がっていってしまうのです。
それに対して、もうすぐ車検が切れるという状態の車だと、買取したらすぐに「一時抹消」という手続きをとってしまうことができます。
この状態なら、中古車として買い手が見つかった時点で自社工場や契約している整備工場で車検を実施でき、「この車は車検をつけてお渡しできます」という、買い手にも嬉しい状態で販売できるのです。
そのうえ、年度末をまたぐ場合は一時抹消をしておかないと4月になると自動車税もかかってしまうので、車検切れよりも先に一時抹消をしてしまいたいという事情もあるのです。
なので買取業者にとっては車検が長く残っていても買取額を上げることは難しいのです。
オイル漏れしている車を高く売るコツとは
オイル漏れ修理に強い買取業者を探す
さきほど述べたように、自社に整備工場がある買い取り業者ならオイル漏れをしている車でも高く買取ることがあります。
自社工場で修理すると安く修理をすることができて、そのぶんを車両価格に上乗せして中古車として販売することができるからです。
オイル漏れ修理が得意な整備工場とは、運営歴が長くベテランの整備士がいて中古車販売と同じくらい車検や整備に力を入れている会社です。
整備に自信のある整備工場なら「オイル漏れ?そんなの直して売ればいいじゃない。」と、他の業者が敬遠する車でも買い取ることができます。
ただし、ディーラーはオイル漏れ修理だけでなくそのメーカーの車なら多くの修理経験があるものの、オイル漏れをしている車の買取にはかなり消極的です。
オイル漏れした車に安い買い取り額しか出さない業者とは
自社でオイル漏れをやりたがらない、もしくはそもそも自社工場を持っていない買取業者は手間のかかる車を買い取りません。
買い取った車の修理に予想外の修理費がかかってしまうと利益率がさがり、最悪では赤字になる可能性があるからです。
またディーラーでは、新車を販売する際に古い車を下取り車として買い取ることが多いですが、オイル漏れがあるとわかった時点で大幅な査定額ダウンをしてきます。
ディーラーに「下取り」はもったいない
車を売るならディーラーに出すのが一番もったいない売り方です。とくに、そのディーラーが扱っていない車種や、他社の車ならなおさらです。
しぶしぶ買取するケースもありますが、オイル漏れもしていることがわかれば「オイル漏れもあるんで値段が付きません」などと言われてしまうこともあります。
ディーラーではとにかく新車が多く売れることをもっとも重視していて、むしろ下取りをすることで書類の手続きなどの業務が増えることを嫌がっています。
そのため再修理が必要な車の場合は絶対に損をしないような査定額しかつけてこないのです。
ディーラーの営業マンは新車を売ることに専念したい
本音をいえば、ディーラーは買い取った車を中古車で販売するような時間の余裕はあまりなく、とにかく自社で新車を販売することに注力したいのです。
なかには、自社で買取をしたくないがために、低めの査定額を提示する営業マンもいます。
さすがに「ウチで下取りするのはもったいないですよ」などとは言ってくれませんけどね。
とはいえ、査定士に嘘は厳禁です
漏れ方のひどいオイル漏れがある場合は、「オイル漏れしてるみたいです」と先に伝えておくことも大事です。
車を買取りを完了するには売買契約書を交わしますが、車の評価に関する重要な内容を黙ったまま契約すると契約違反になってしまうこともあります。
隠れたる瑕疵(かし)というオーナー本人すら知らなかったことに関しては契約違反にはなりませんが、オイル漏れを査定に出す直前に洗浄するなどの隠蔽はNGです。
指摘されるまえにこちらから伝えておくほうが、かえって査定士もオーナーさんに不信感を持たないというメリットがあります。
査定をする側としては「この人、なんかいろいろ隠してるのかな?」と思われるほうが警戒して買取額をを控えめにされてしまう可能性もあります。
【関連記事】瑕疵担保責任に問われる事例
一括査定は営業電話が鳴り止まない
買取業者に査定すると、その後もしつこく電話がかかってくることがあり、気軽に愛車の買取額を調べるのが面倒に感じてしまいます。
とくに一括査定サイトを利用しようとすると、1社の買い取り査定サイトに査定を依頼したはずなのに、複数の業者からそれぞれ「ぜひ当社に売ってください」みたいな電話があります。
悪質な業者による買い叩きもある
買取業者はそれぞれの車の市場価格に詳しく、オイル漏れをしている車でも販売するときに修理費用分を引いて買取すればいいわけです。
ですが、実際はオイル漏れをしているという理由でかなりの『買い叩き』が行われていて、ユーザーも「オイル漏れしてるから」と納得してしまいます。
中には、「オイル漏れしているので・・買取額はこれが限界の高値ですよ」などと買い叩いてくる業者もいます。
ですが、オイル漏れと買取価格は必ずしも連動しているとは限りません。
【結論】オイル漏れでも高く買取る業者の見つけ方
オークションで全国の買取業者にアプローチする
オークション形式なら業者との間で競合がおこなわれる
買取業者との知識の差に対抗するためには、複数の業者にオークション形式であなたの車の価値を決めてもらうことをおすすめします。
それぞれの業者に同じ土俵にあがってもらい、買い取り額を吊り上げてもらうことができます。
大手のオークションを利用するのがおすすめ
僕がおすすめするオークション代行サービスが、最大8000社の買取業者が、あなたの車に対して査定額を提示してくれるユーカーパックです。
オークション代行サービスは一括査定より多くの業者にアプローチできて、価格の交渉をすることもいらないことで、新しい買取り査定として注目されています。
【関連記事】オークション代行サービスとは?メリットやデメリットは?
ユーカーパックのおすすめポイント
・業者との電話連絡はなく、電話があるのはユーカーパックだけ
・スマホから査定依頼ができるので「いつでも」「どこでも」が便利
・直接査定してからオークションが開始されるので「契約直前の買い叩き」がない
・査定後の業者からの勧誘電話も一切なし
などなど。
より多くの買い取り業者に愛車を見せることが大事
オイル漏れをしていても高価買取になるケースも多く、そのためには優れた独自の販売ルートを持っている業者に買い取りしてもらうことが非常に大事です。
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