新型コロナウィルスによる外出自粛要請、さらには緊急事態宣言のため、テレワークを推奨する企業も増えてきました。
実際に自宅でのテレワークをしてみると、
「通勤時間がないので快適」
「対人へのストレスもないし集中できる」
といったメリットを体感した方もおられるようです。
その一方で、自宅で仕事をしようとすると、
「子供もいるから集中できない」
「電話での会話に気を使う」
「家にいると仕事スイッチがなかなか入らない」
といった、仕事環境としては自宅は適さないと困っている方もいるようです。
今回は、そんな「テレワーク難民」に向けた、車を「移動オフィス」にしてみては?というお話です。
僕自身、数年前から車でのテレワークをやっていましたし、車とは関係なく、
自宅や遠隔地でテレワークを始めようとしているテレワーク初心者さんにもお役に立てればと思います。
コロナショックが収束しても、今後も徐々に普及していくであろうテレワークへの一助になればと思います。
車でのテレワークは意外と快適
自宅で作業をする難点
サラリーマンでも自宅での仕事が可能になった大きな理由は、さまざまな業務がIT化されてきたからといえます。
つまり、言い換えれば、ネットに接続したパソコンさえあれば、かなりの業務ができてしまうからこそ、テレワークも可能になりました。
自宅では仕事スイッチが入りにくいのが難点?
ところが、いざ自宅でテレワークをしてみようとすると、臨時休校などで子供もいるからパソコン作業に集中できないという、サラリーマン、OLの方も多いようです。
また、家族が側にいると、そもそも「仕事スイッチ」がなかなか入らないという方もおられるでしょう。
僕自身も、個人ブロガーとして自宅で記事を書くことも多いのですが、リビングで子供と一緒にいるときに記事を書けるかというと、かなり厳しいときもあります。
子供といるときは気難しい顔はしたくありませんし、話しかけられたら、その都度返事をするようにしています。
ただ、このような環境では思考を整理するための、ぼんやりとしたフロー状態に脳が移行してくれません。
これも「テレワークあるある」ではないでしょうか。
とはいえ、ノマドワークも難しい・・・
新型コロナの影響で、飲食店で長時間パソコン作業をすることもできなくなりました。
また、コロナショックとは別問題で、パソコン画面に表示されている社内情報が外部に漏洩してしまうリスクもあり、気軽に喫茶店やスタバなどでパソコンを開けないというケースもあります。
車内で仕事をするメリット
移動可能なオフィスとなりうる?
車の中で仕事の一部をするというやり方は随分まえからありました。
たとえば、営業職なら、取引先とのアポ待ちの間に業務日報などの報告書の一部を書いたり、携帯電話での業務などもできます。
車の中はある程度の密閉されたプライベート空間であるため、電話での会話や書類に目を通すことも、外回りがメインのサラリーマンはやっていました。
静かな場所に移動できる
車の場合、人目を避ける場所に移動させることができますので、自宅にいては子供や家族の気配で仕事に集中できないこともあります。
また、自宅前の駐車場にあるマイカーに乗り込んでも、近所の目もあり、これまた集中できないケースもあります。
そもそも高速で移動できる空間が車なので、別の場所に移動してしまえば、自宅や近所のしがらみなども断ち切ることができます。
意外と集中できる
自宅よりも車の中のほうが余計なものがありません。
例えばテレビの音もしないようにすれば、基本的には無音にすることができますし、自宅にいると夜になるとついついお酒を飲んでしまうと言う方もいるでしょう。
恥ずかしながら、僕自身もお酒が好きなので、どうしても夜になるとついつい・・・となるのですが、どうしても締切がある仕事などなら、いっそ車に乗ってでかけてしまえば絶対にお酒は飲めなくなります。
「この仕事が仕上がったら、家に帰ってお酒飲める♪」
といった、自分に制限とご褒美をセットで用意するきっかけにもなりますね。
車内テレワークのメリットまとめ
・電話での会話がしやすい
・スマートフォンなどの充電にも困らない
・静かな場所に移動できる
・24時間利用することができる
・会社オフィスのようにマルチタスクにならない
車内でのテレワークのやり方やコツにはアプリ選びも大事
リモートワークでの必須ツールはクラウドサービス?
どこでも仕事ができるようになるには、仕事の成果をいつでも残せる環境が必要です。
会社で作成している途中の資料作成の続きを自宅でしたり、出先の車のなかで完成させるには、作業をしているパソコンをそのまま持ち歩くのが原始的ですが確実な方法です。
しかし、職場のスタッフ全員共用しているデスクトップPCを持ち帰ることはできませんし、
会社から貸与されているノートパソコンは情報漏えいのリスクから「持ち出し禁止」となっているケースもあります。
つまり、「会社」「自宅」「車内」で、違う端末で一つの仕事を完成させていく場合、ネット上にアップロードされたデータにアクセスしていくほうが効率がよくなります。
つまり、複数のデバイスからデータにアクセスするには、ネット経由でクラウドサービスに接続するやり方が、テレワーク(テレワーク)では必要になって来るのです。
今回ご紹介するアプリやクラウドサービスは、僕自身も良く使っているものばかりですが、「整備士」としてよりも「個人ブロガー」として利用することがほとんどです。
Evernote(エバーノート)
言わずとしれた、クラウドサービスの鉄板アプリで、浮かんだアイデアなどをすぐに残すには非常に便利です。
僕も個人ブロガーとして有料版を利用していますが、僕にとってエバーノートは「第二の脳」といっても過言ではありません。
エバーノートの便利さについてはここでは割愛しますが、とにかくスマホとパソコンを連動させるクラウドサービスとしては最強なのでは、と個人的には思ってます。
今回は車の中でテレワークをするというテーマですので、エバーノートを使った仕事の進め方としての提案です。
エバーノートで業務日報の作成
まず自宅でのテレワークの場合、上司はその日の仕事がどの程度進んでいるのかを知りたがります。
そこで、社内メールなどでその日にこなした仕事の内容を報告することになるのですが、これが意外と手間というか、業務日報の作成で仕事が終わらない、みたいなことになりがちです。
まず、その日になにをしたのかをいちいち思い出しながら文章を作っていくのが面倒です。
そこで、スマホからエバーノートを開いて、業務日報に書いていく内容を業務中に記録していくと、その日の終りに業務日報の作成で悩まなくなります。
車内はスマホの音声入力にもうってつけの環境
今のスマートフォンの音声認識機能は非常に精度が高いです。
僕もブログ記事の下書きを車の中でスマホから書いていくことも多いのですが、早口でペラペラと喋ってもきちんと文字として入力されていきます。
(余談ですが、当ブログの記事には、ほとんど音声入力で作成した記事もあります。)
ただ、音声入力の便利さはわかっても周囲に誰かがいる場所ではちょっと照れるというか、集中できませんが車内だと遮音性も高いし、気兼ねなく音声入力ができます。
車の中でスマホを使って業務日報の下書きを断片的に残したり、慣れてくれば完成させることも可能で、一度コツを覚えると元に戻れないくらい便利です。
Googleドライブ
これもかなりベタな鉄板アプリかもしれませんが、会社で作成していた途中のエクセルの資料をグーグルドライブに保存して、
自宅のパソコンにそのファイルをダウンロード、作成途中のエクセル資料を完成させることもできます。
ただし、エクセルの場合、かなり高度な数式などを組んだ資料だと完璧に同期できないこともあります。
なので、現場で使うちょっとしたチェックシートやポップなどの作成なら問題ありませんが、保存の精度が気になる場合はマイクロソフトのワンドライブなどを使うほうが無難かもしれません。
Googleスプレッドシート
ようはオンラインで共有できるエクセルみたいなもので、実際にエクセルとの互換性も高くなってきました。
テレワークの場合、社員同士の仕事の進捗状況を簡単に報告、共有するにはかなり便利です。
シートの簡単な編集はスマホからもできるので、完了したタスクを報告するだけならスマホで十分です。
スカイプ
マイクロソフト社のスカイプもテレワークでは重宝され、MacOS、Windows、Android、iosなどで利用することができる音声通話やビデオ通話ができるアプリです。
ただし、車の中でのビデオ通話はネット環境によっては音声や映像が乱れたりすることもあります。
ZOOM
コロナショックをきっかけに一気に利用者が増えたのがZOOMで、「ZOOM飲み会」が行われるくらい浸透してきました。
僕も実際タブレットパソコン(Surface GO)でやってみましたが、人数が多いときに便利だと感じました。
もちろんAndroid端末やiPhone、iPadでもアプリとしてダウンロードできます。
最後に
企業にとってのテレワークのメリット
コロナショックの真っ只中では、苦肉の策としてテレワークをはじめた企業も少なくありません。
しかし、いざ手探りでもやってみると、テレワークは社員だけでなく企業側にもメリットがあるとなると、
コロナショックが収束した「アフターコロナ」の世界でもテレワーク(リモートワーク)は推奨されるかもしれません。
僭越ながら、一介の整備士である僕が、企業にとってのテレワークのメリットを考えてみました。
・残業時間のコントロールがしやすい
・通勤手当を削減できる
・テレワーク可能な企業は採用率が上がる
・地方の優秀な人材を獲得できる
・身障者や長時間勤務ができない人材の力を借りれる
・タスク形式での仕事の外注化がしやすい
・自然災害などによる交通機関の麻痺に対応できる
・地震などの大規模災害でも業務を持続しやすい
などなど、これらは今後企業が考えていかなければならない課題でもあります。
なかでも特にクローズアップされそうなのが、災害時など、一時的な緊急事態での業務の継続と、働き方の多様性に対応していくという部分ではないでしょうか。
例えば、社員に対する福利厚生の一環としての「テレワークデー」を定期的に行うことを通常業務の中に組み込んでしまうこともありうるでしょう。
職場での対人ストレスが原因で、優秀な若い人材が入社して数年でサラリーマンを辞めてしまうケースも多いです。
テレワークでの比率が高い職種なら離職率も低い可能性があり、人材不足で悩む中小企業もテレワークを推進していく要素はあると感じます。
アフターコロナでの車選び
車内でのテレワークが快適であり、メリットも多いとなれば、そもそもの車選びの基準も変わるかもしれません。
たとえば、普段はファミリーカーとして使用できるミニバンタイプの車では、シートアレンジを変更すれば、
簡易的な机を仮設することができるようにしてほしいという需要もできるかもしれません。
また、営業車として使用することの多いコンパクトカーでも車内でのパソコン作業を意識したレイアウトや、助手席を簡易デスクにできるような工夫もされるかもしれません。
非常時での仮住まいとして、また仮のオフィスとしての需要が高まれば、車に対するニーズも大きく変わってくるかもしれません。
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