アイドリングストップするたびにエンジンの寿命が縮まる?

アイドルストップ機能 エンジン内部

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「アイドリングストップ車って、

エンジンかかるとき無理してないですか?」

あるお客様からの素朴な質問をいただいたとき、

「そんなことないですよ」と即答できませんでした。

たしかにエンジンにとって負担をかけているかもしれないと思える根拠もあり、

あらためて考えさせられました。

今回は整備士としての経験などから、

はたしてアイドルストップを繰り返すことはエンジンの寿命にどんな影響を与えるのかを考えてみました。

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アイドルストップはエンジンに負担をかけている?

燃焼室の状態が良くない理由

エンジンは、ディーゼルエンジンもガソリンエンジンも含めてですが、一度エンジンを始動させると、「吸気」「圧縮」「燃焼」「排気」という四つの工程をエンドレスに続けています。

レシプロエンジンが生まれてこれまでの間に様々な改良を重ねてきた結果、エンジンは非常に滑らかにこれらの行程をつないでいます。

エンジンだけではありませんがモーターなども含めて、一定の回転を保持しながら回転し続けていることがもっとも機械としてのコンディションを悪くしまわない状態といえます。

これとは対照的に、エンジンの回転を変動させたり、負荷を変化させることは、コンロッドやクランクなどの軸受け部分への負担を増やしています。

つまり、わざわざ「ガタ」を作るようなことをしているわけです。その中でも、とくによくないのが、エンジンを何度も始動させることです。

なぜなら、エンジンをかけるためにセルモーターなどのスターターが回転しているときは、エンジンに偏った力を加えていることになります。

そのうえ、燃焼室では、濃いめの燃料が噴射され、ややかぶり気味になるリスクを抑えながら、燃焼行程のきっかけを作っている途中です。

セルモーターが回転しているときの「キュキュキュっ」といった音は決して滑らかな音ではなく、ムラになってエンジンが回転しているのがわかります。

さらにエンジンの始動に時間がかかるほど、燃焼室では混合気の濃度が不自然に変化する時間も長くなります。

そのため、エンジンのかかりが悪い車ほど、エンジンへの負担が増えていくことになります。

燃焼室の状態を簡単にチェックする方法

エンジンの内部である燃焼室は外から見ることはなかなかできません。

ですが、燃焼室に最も近い部品を取り外してみることができれば、ある程度の健康状態をチェックすることができます。それがスパークプラグの先端部分である、電極の状態です。

自動車整備士はエンジンの燃焼室をプラグの焼け方や色などで簡易的に確認してきました。この方法は今でも有効で、エンジンのかかりが悪い時などは、まずスパークプラグを外してみるということをします。

ディーゼルエンジンにはスパークプラグはないので別の方法をとらないといけませんが、ガソリンエンジンの場合は非常に有効で手軽な方法といえます。

ここで、アイドルストップ車のスパークプラグのお話をすると、車検などでスパークプラグをはずすこともありますが、プラグの先端の焼け具合があまりよくない状態であることも多いです。

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理想的な焼け具合は碍子の部分などがいわゆる「きつね色」がいいといわれていて、黒い状態だと燃料が濃い状態で、くすぶっているので不完全燃焼といえます。

アイドルストップ車のエンジンのプラグは、わりと黒く、くすぶったような状態のものが多く、その原因がやはりエンジンの停止と始動を繰り返すことだと考えられます。

 

 

アイドルストップを繰り返すとデポジットができる

調子のいいエンジンの条件

同じ車種、同じエンジン、そして同じくらいの走行距離の二台の車なのに、エンジンの老けあがりや回転の滑らかさ、メカノイズの静かさが全く違うケースがあります。

エンジンオイルの交換サイクルとか負荷のかけ方とかは別にして、単純にエンジン内部を健康に保つ運転をしているかどうかということで言うと街乗り仕様よりも高速道路を巡行するような場合のほうが、はるかにエンジンの調子はいいです。

その理由の一つとして、エンジンを止める回数や低回転でしか走らせないことが挙げられます。つまり、そのエンジンにとっての適度な負荷を一定の状態でかけ続けるほうが燃焼室の状態はキレイです。

エンジン不調になる条件の一つ

これに対して、エンジンを頻繁に止めたりアイドリングのままでいたりするような使用条件だと、燃焼室の中にデポジットという、カーボン質の不純物が付着します。

このデポジットが蓄積してくると、バルブの傘の部分が汚れてエンジンの密閉性が落ちたり、ひどい場合はデポジットが熱を帯びて異常燃焼の原因になることもあります。

そのため、アイドリングストップ車などはかなりこの状態に近いというか、さらに悪い条件と言えるかもしれません。

アイドリングストップとエンジンの寿命の関係

使用条件によっては短命に

「短命」という表現は少しオーバーかもしれませんが、アイドリングストップ車のエンジンは「長持ちしない」といえるかもしれません。

理由は頻繁にアイドルストップを繰り返すこと、エンジンにとって不自然な動きであるスターターモーターによる「クランキング」の回数が異常に多いことだと考えています。

一度始動したエンジンは止めることなく一定のトルク、一定の回転で使用されることで燃焼室の中はカーボンなどが綺麗に焼き切れます。

低速運転とアイドルストップのおかげでエンジンは常にボソボソと完全燃焼とは程遠い状態を慢性的に続けることで、燃焼室の内部は燃焼のムラができやすい、汚れた状態になっていってしまいます。

 

 

まとめ

今やアイドリングストップ車しか販売できないのかと思うくらい、アイドリングストップ車が市場に投入されています。

環境への配慮や低燃費を実現させるための技術として、今後もしばらくは使われるであろうアイドルストップ機能ですが、

あまりにも頻繁に行われると、エンジンのリズムを狂わせることになります。

「シビアコンディション」とは、単に高負荷な使用条件だけでなく、一回の走行が八㎞未満の、暖気が完了する前にエンジンを止めるような場合もシビアコンディションです。

アイドリングストップという制御は、まさにシビアコンディションと言えるでしょう。

 

 

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