今や軽自動車のなかでも不動の人気を獲得しているスライドドアですが、これを未使用車として探しているというユーザーさんは多いのではないでしょうか。
はたして、未使用車として購入するのはお得なのか?
もしかすると中古車業者はガッチリと設けているのか?
今回はハイトワゴンでスライドドアという、いわゆる人気車を未使用車として購入するときのお話です。
未使用車の問い合わせも、僕自身よくされることがあり、
なかなか難しい商談を経験することがあります。
そもそも軽自動車の未使用車が多くでる理由とは
軽自動車を大量に仕入れるメリット
中古車販売業者のなかでも、かなり資金力がある企業なら、軽自動車のような生活必需品に近い車種はメーカーから大量に仕入れることがあり、自動車だけの話ではありませんが、一度に大量に仕入れることで、一台あたりの仕入れ価格を安くする交渉をメーカーに対してすることができます。
安く仕入れるということは、他社との競争力が上がることになり、利益を多く残すことをできることになります。
そのいっぽうで、中古車業者に新車を卸す地元のディーラーにもメリットがあり、たとえば、メーカーから車を100台まとめて仕入れたとします。すると、かなりの金額の報奨金をもらえる仕組みになっています。
大手の中古車販売業者とカーディーラーの営業部との間で、この報奨金制度を利用した上での値引き交渉や販売台数の約束もできていることもあります。
つまり、ディーラーとしても年間に販売したい目標台数のかなりの台数をすでに約束してくれているので、販売戦略上、非常に大事なパートナーとなることがあるのです。
今季も200台、出しますよ
よろしくおねがいします。仕入れに関してはよその15%プラスで
実際にかわされる数字は当事者ではないのでリアルな数字はわかりませんが、こんな感じで交渉が行われているようです。
未使用車と決算時期との関係
ディーラーに長く勤めていた先輩から聞いた話ですが、3月の末になると販売台数のをどうしても伸ばしたいために、買い手がいない状態で新車を登録してしまうことがよくあります。
これがいわゆる「未使用車」というものですが、たとえば、100台を販売達成することで100万円の報奨金がもらえるのに、98台しか売れていないから残りの2台はとりあえずメーカーから購入して登録してしまうという流れです。
このとき、とりあえずという感じで発注する車は、売れ筋の車種でよく出るグレードになることが多いです。
つまり、買い手がすぐに見つかるような車種を仕入れておくことで、3月中に売れなくて年度が明けてしまっても、なんとか捌いてしまえる車を選んでいるのです。
そのため、4月になってディーラーのバックヤードを見てみると、ピカピカの新車が何台もならんでいて、聞くと「とりあえず代車にしてますw」みたいなことになっていることがあります。
ただし、場合によっては人気車種だけでなく、とにかく価格の安い車種を仕入れているケースもありますが、これは販売台数の数を稼ぐための苦肉の策なのかもしれません。
軽自動車に関しては営業マン側から「鉄板」と言われるようなスライドドア系の人気のボディカラーを仕入れておいてほしいという要望もあるでしょう。
なかには、営業マンや整備士が、自分の家族の車として購入してしまうようなケースもあります。
軽でスライドドアの未使用車はお得なのか
購入するタイミングが大事
今回のお話のテーマである、人気車の未使用車はお得なのかという結論ですが、
「購入する時期による」
というのが新車販売もする僕の答えです。
つまり、ディーラーや中古車販売業者にとって、「とにかくすぐに売ってしまいたい」と考えている時期ならかなりの値引きが期待できます。
とくに決算時期の後半戦になると、どうにかして台数を伸ばしたいと焦っている部分もありますし、心理的に追い込まれていることもあります。
「今日、即決して契約していただけるならこの値引きで」
みたいなスピード感を感じるときは交渉をする価値があります。
ただし、軽自動車でスライドドアとなると、人気車なので強気になることもありますし、他に引き合いがあることもあるので、無茶な値引きはしないかもしれません。
さらに、スライドドアの軽自動車の中でも、新型車としてリリースされたすぐのモデルに関しては値引き交渉は非常に難しくなります。
この場合は、展示車のように、多少の内装やボディの小キズがある、登録すらしていないものがお得になることもあります。
結論として、すべては売りてがどれほど急いで販売したいと考えているかによりますので、2月よりは3月の中旬くらいの、頑張れば3月中に登録ができるタイミングの商談がもっとも熱いかもしれません。
未使用車の購入にはスピード感が必要
とくに軽自動車の場合が多いのですが、高級車やミニバンよりもそもそもの価格が低いため、現金払いで即決するようなお客様もいます。
つまり、決算時期や未使用車のことをきちんと知った上で事前に購入費を準備しているような人がいるということです。
こんな人達は、数年に一度の間隔で車をお得に購入しようと計画的に動く方もいるので、とにかく決断が早いです。
まるでバーゲンセールのように、お得な未使用車を奪い合うこともあるため、「この条件がそろえば即決」みたいな決断の速さを求められるのです。
そこでライバルのなかには上述したような未使用車ばかりを乗り継いてきたような買い物上手な人もいるので、迷っていると売れてしまっていることもよくあるのです。
「マスト」と「ウォント」を決めておく
未使用車を購入する際に迷ってしまうのが、メーカーオプションなどの装備品がたっぷりとついている未使用車が見つかった場合です。
価格は少し高くなっているけど、ついているオプション品が盛りだくさんなので、ついつい「めっちゃお得!」とおもってしまうのですが、それは自分にとって本当に必要な装備なのか判断する必要があります。
僕自身も新車の販売を担当することがあるのですが、お客様に新車のオプション装備などを説明するときに、どうしても欲しい装備なのか、それともあったらいい、くらいなのかを考えていただくことにしています。
つまり
絶対に譲れない部分は「マスト」で
あるといいけど、
無くてもOKなものは「ウォント」
という感じで分けて考えてもらうのです。
たとえば、新車の場合なら、自分の思ったとおりの装備を選んで車を注文することができますが、未使用車のように、すでについている装備などがが決まってしまっている場合は、その車で契約するかどうかという二択になってしまいます。
だからこそ、事前に「マスト」と「ウォント」を決めておくということが大事になってきます。
いくら、「この未使用車はいろんなオプション装備がついているんでお得ですよ」と営業マンにすすめられたとしても、それが自分にとって是非欲しいと思える「マスト」な装備でなければ、ただ単に必要なのない装備を抱き合わせで購入させられただけということになります。
【結論】スライドドアでも安いときは安い
なんとも面白みにかける結論ですが、たとえ人気車でも売り手側に事情によっては多少の利益を捨ててでも早くさばいてしまいたいタイミングはあります。
3月の決算はもちろんですが、月末に近くなると、商談を何件成約させたかの成約率を上げたいがために、即決してくれそうなお客様には思い切って値引きを増やして即決を促すときもあるのです。
大事なことはいつでも即決できるほどの「欲しい車の条件」をあなた自身がしっかりと決めておくことです。
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