スタッドレスタイヤを前輪二本だけ交換はあり?前後で夏冬違うと危険

2本のスタッドレスタイヤ 車の安心安全について

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スタッドレスタイヤは夏用タイヤよりも高価です。

しかも地域によっては使用する期間も短いこともあります。

それならば、節約のためにメインのタイヤにだけスタッドレスタイヤを交換すれば出費を抑えられます。

この考え方、全く間違ってはいませんが、あなたが思っていないところで意外な弊害もあります。

今回はスタッドレスタイヤの上手なやりくりや節約方法と、

車に備わった性能が失われてしまうお話をしていきます。

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スタッドレスタイヤに前輪だけ交換してもいいの?

駆動輪にチェーンを巻くのも常識だった?

スタッドレスタイヤが主流になる前は、スパイクタイヤやタイヤチェーンで雪道を走ることが基本でした。とくにタイヤチェーンはタクシードライバーなどは常備するほどです。

その時のチェーンを巻くタイヤの位置ですが、基本的には駆動するタイヤに装着するのが常識でした。

もしも後輪駆動車なら後ろのタイヤに、前輪駆動車なら前のタイヤに、という具合です。

この考え方でいけば、スタッドレスタイヤも駆動する側の左右のタイヤに装着すればいいことになります。

 

前輪駆動車なら効率がいいはずだけど・・

現在主流の車はほとんどが前輪駆動車ですから、前輪にスタッドレスタイヤで雪道もそこそこ走れる理屈になります。

まず先にお答えすると、「四本とも夏用タイヤの状態よりはマシ」とは言えます。

前輪駆動車にとって前の二本のタイヤは非常に重要な二本です。

駆動輪であること、ハンドルを切る側のタイヤであること、ブレーキングで主に車重を受け止めるタイヤであること。前側の二本のタイヤはこれだけの役割を担っているわけです。

単純に前進するだけなら七割以上の役割を任されているイメージです。

ということは、前輪だけスタッドレスタイヤに交換するのは「アリ」ということになります。ただ、実際にはそう簡単ではありません。

いくらほとんど仕事をしない後ろ側のタイヤとはいえ、グリップしてくれないと車体が安定しないことは間違いないです。

なにせ、様々な道路を走るわけですから、カーブや上り坂、下り坂などが複合しているケースもあるわけです。

自動車は、常に変化する道を走っているわけで、そこに積雪というさらに不安定な要素が加わるのです。

 

 

スタッドレスタイヤを二本だけ装着したらどうなる?

コーナリングでの安定性が失われる

例えば、コーナリングの最中に後ろのタイヤが滑り始めたら車は即スピンしてしまいます。

夏用タイヤは雪道ではとくにグリップしませんので、前輪はしっかりグリップするスタッドレスタイヤで、後輪は雪道が得意ではない夏用タイヤ、

前後のタイヤのグリップ力に大きな開きがあることで、コーナリング時での安定性に多大な影響が出てしまいます。

ABSやアンチスキッドコントロールなどに悪影響がでる

ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は四本のタイヤの回転数の差を検出することで、ロックしたタイヤのグリップをなるべく早く回復するための装置です。

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このABSの機能を損なわないためにはタイヤの回転数が正確であることが大事です。

ところが、前輪と後輪のタイヤが全く違うタイヤである場合、ブレーキがロックしても回転数の差をコンピューターが認識しにくく、結果的にはABSの性能が発揮されにくくなる可能性があります。

また、ABSをより進化させた機能もあり、たとえばASC(アンチ・スキッド・コントロールシステム)などは、コーナリング中における車体の安定性を積極的に制御する機能ですが、

ここでもタイヤの回転数の信号を四輪それぞれから読み取っているため、前後のタイヤの外径が違うと正確な回転数の差を測定することができないのです。

 

 

スタッドレスタイヤは前後で銘柄が違うとどうなる?

今度は、前後で違う銘柄のスタッドレスタイヤだとどうなるのか考えてみます。例えば、頂き物のスタッドレスタイヤで、溝はそこそこあるけど、だいぶ古いから本来の性能は期待できない。

そこで、前輪だけ新しいスタッドレスタイヤに交換してみたらコスパがいいのでは?という考え方です。

この場合は前述の後ろ側が夏用タイヤである場合よりははるかに望ましい状態といえます。

ただし、この場合は前後とも同じサイズのタイヤであることが大前提です。

スタッドレスタイヤのグリップ力は、ゴムとしての弾力がかなり大きなウエイトをしめています。

つまりどんなに残り溝がたっぷりあったとしても、製造からの年月が三年以上経ってしまっているスタッドレスタイヤは、本来のゴムの弾力がないので、雪道でのグリップ力は低下してしまっています。

それでも、真新しい夏用タイヤよりは雪道でのパフォーマンスは高いので、悪くはないと言えます。

 

同じサイズなのに外径が違う?

たとえば175/65R14というサイズのタイヤがあります。

このサイズならフィットなどが適合しますが、同じサイズで同じようなスタッドレスタイヤなのにブリジストンとダンロップのスタッドレスタイヤではタイヤの外径が少し違います。

問題になるほどのことではないですが、できれば同じタイヤメーカーの、同じ時期に作られた同じ銘柄のタイヤを装着するほうが、このような外径のばらつきは関係なくなります。

 

前輪駆動車なら使えなくもない

スタッドレスタイヤは必ずといっていいくらい、前後左右の四本に装着するべきだと思います。
夏用タイヤが一本とか二本混ざっているという状態は、緊急時のブレーキングなどに大きな影響を与え、車体の挙動が不安定になってしまうので、避けるべきです。
それでも、経済的に車の維持費を考えていきたいという場合は、左右のタイヤは同じ銘柄、同じ残り溝でそろえるべきです。

 

 

まとめ

雪道での安全な走行を目的としたスタッドレスタイヤですが、使い方や認識を間違えると、性能が半減してしまうことになってしまいますし、車に備わった機能すらも失われてしまいかねません。

安全とコスト、どちらを優先するのかはユーザーさんで変わってきますが、たった一度の事故で節約などは吹き飛んでしまうことを念頭に入れるべきでしょう。

 

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