オイル漏れは車検にどの程度なら通るの?不合格ならどう対処する?

診断する整備士オイル漏れ

オイル漏れがあるから車検には合格できないってディーラーで言われ、けっこうな見積もりが出てきてびっくり。

なんか後出しジャンケンをされたみたいで納得いかないよ

車検に合格するオイル漏れと合格しないオイル漏れがあるの?

そんな説明を受けると余計に混乱してしまいますね。

オイル漏れはどの程度までなら車検に合格するのか?

もしも車検に出してからオイル漏れが車検に通らないと言われた場合どうなるのか?

今回は車検とオイル漏れに関するお話です。

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オイル漏れは車検に合格しない?

車検の合否は検査員や検査官が判断する

オイル漏れがあるとき、それが車検に合格するかどうかを決めるは、民間車検場なら自動車検査員、ユーザー車検なら国の出先機関である陸運支局や軽自動車協会の検査官です。

どちらも同じ保安基準に則って車検の合否の判断をしていますが、オイル漏れがあると、どの程度の漏れ方で車検に合格できるかどうかは、ある程度の線引がされていますが、明確な定義が細かく決められているわけではありません。

車検に合格できるかどうかの判定は、主に目視によるため、完成検査で下回りを見ていて、オイル漏れが見つからなければ合格となります。

ユーザー車検でのオイル漏れの合否

とくに、ユーザー車検などでは、ユーザーが直前にオイル漏れをきれいに洗い流していれば、検査官はオイル漏れの存在に気づくことができませんので、あっさりと合格となります。

ディーラーや民間車検場でのオイル漏れの合否

この場合、ディーラーも民間車検場も「陸運局指定工場」ということでは、車検の進め方は同じやり方です。

まずは車を分解して点検しますが、その際に分解をした整備士が法定点検の内容に従って車の状態を点検していきます。

そこでオイル漏れが発見された場合は検査員が車検に通る状態なのかを判断します。

「漏れ」なのか「ニジミ」なのかが重要

オイル漏れと一言で言っても、その漏れ方は様々で、下回りを点検していて、オイルパンなどに滴になって垂れているような場合は「オイル漏れ」と判定されます。

それに対して、じんわりと湿ったように黒ずんでいて、指で触ると少し指先が汚れるような程度だと「オイルにじみ」となります。

基本的には、「オイル漏れ」は車検には合格しませんが、「オイルにじみ」は車検に合格するケースが多いです。

ただし、検査員や検査官が目視で確認した上での判定ですので、『これは漏れである』と判定されると車検には不合格となります。

公共への影響や環境にも配慮される

僕自身も検査員ですので、オイル漏れが車検に合格するかどうかを判定しています。
そんなとき、かなり判断に迷ってしまうことも多々あります。そんなときは他の検査員に相談して、なるべく多くの意見を参考にすることもあります。

オイル漏れの中には非常に高額な修理になってしまうこともあり、判定した内容によってはユーザーさんがその車を手放してしまったり、廃車にしてしまうこともあります。

その意味では非常に責任重大な判断をすることもあります。

そこで判断の基準にするのが、その車が周りの車に悪影響を与えてしまうことはないか、その車に乗るユーザーさんや同乗者が危険な目に合わないのかなども加味して判断します。

「三方良し」の考え方

ときには非常に責任重大な判断をすることになるオイル漏れの判定ですが、最終的には、ユーザーさんご本人の安全と、公道などの環境に悪影響を与えてしまうかどうかで判定を下します。

また、同業者さんから後ろ指を刺されるような軽率な判定もできませんので、自社工場が非難を浴びるようなことも検査員としては配慮します。

・ユーザー本人の安全

・公共への配慮

・民間車検場としてのコンプライアンス

すこし堅苦しいお話ですが、ユーザーさんが思う以上に検査員も検査官もオイル漏れの合否には悩んでいることが多いです。

悪質なユーザーもいる

ごくまれに、エンジンルームのオイル漏れを隠蔽するために洗浄してくるユーザーさんもいます。

この場合はユーザー車検と同じく、検査員はオイル漏れそのものを確認することができないため、車検に合格となってしまいます。

ほとんどこんな悪質なことをするユーザーさんはいませんが、オイルが漏れているという事実を発見しない限り、そもそもオイル漏れがないということになってしまいます。

オイル漏れが車検に合格しない理由とは

オイルがダダ漏れは道路交通法違反にもなる?!

オイル漏れを起こした状態で車を走らせていると、漏れたオイルが公道を汚してしまうことになります。

オイルの成分によっては、アスファルトを溶かしてしまったり、他の自動車や二輪車などがスリップしてしまう原因にもなります。

そのため、激しいオイル漏れは道路運送車両法(車検)でも道路交通法でもアウトとなります。

車両火災のリスク

エンジンオイルが漏れている場合は、ガソリンや軽油のように引火するほど発火温度が低くないので、簡単には車両火災にはなりません。

ただし、エンジンルームがオーバーヒートなどの他の故障が要因になって高温になった場合は火種になる可能性もあります。

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オイル漏れが起きる原因とは

パッキンなどのゴム部品の劣化

オイル漏れとして、かなり多いケースがエンジンオイルの漏れです。エンジンの内部をエンジンオイルは常に循環していますが、エンジンは複雑な構造になっていて、そのうえ高温になることもあります。

そのため、エンジンオイルが漏れてこないように組み込まれている、オイルシールやパッキンなどが劣化して硬くなってきます。

すると、弾力のなくなったパッキンやシールは金属で構成されたエンジンの隙間からのオイルの漏れを防ぐことができなくなってしまうのです。

下回りを損傷してオイル漏れが起きるケース

車の下回りには、オイルパンという、オイルを溜めている部分があります。

主にはエンジンオイルが入っている「エンジンオイルパン」と、オートマチックフルードが入っている「ATオイルパン」と呼ばれる部分の二箇所があります。

どちらも下から見るとむき出しになっていることが多く、脱輪をしたり縁石に乗り上げた場合に損傷を受けてしまうことがあります。

比較的に丈夫に作られているのですが、車体の重量で押しつぶされるようなダメージを受けてしまうとオイル漏れが始まることもあります。

オイル漏れで車検に不合格になった場合

オイル漏れの修理はどこに依頼する?

基本的には、車検を依頼するために車を預けた整備工場でそのままオイル漏れ修理を依頼することがほとんどです。

ただし例外もいくつかあり

・メーカーの保証期間が残っている

・難易度が高い修理でディーラーしか作業ができない

・他の整備工場の整備ミスでオイル漏れしている

上記のような場合だと、車検を中止することもあります。

作業に取り掛かるまでの流れ

オイル漏れが車検に合格しない時点で整備工場から報告が入ります。

そのうえで、オイル漏れ修理の見積もりが提示され、ユーザーが了承すると作業がスタートしますが、いきなり作業を進めてしまう整備工場もあるようです。

ディーラーでのオイル漏れ修理は高い

ディーラーに車検を依頼した場合、オイル漏れの修理も比較的に高い作業料金を上乗せしてくることが多いです。

メーカーの定める作業点数表で工賃を決めているのですが、レバーレートと言われる、時間あたりの工賃も一時間8000円位で計算しています。
一般的な整備工場の場合、レバーレートは6000円~7000円くらいに設定していることが多く、同じ作業を依頼してもディーラーのほうが工賃が高くなるのです。

オイル漏れの応急処置はできる?

車検に合格するためだけの修理をするケースもあります。

本来の修理方法よりも早く、安く車検を終わらせることを目的にすることが多いですが、車が古すぎて部品が入手できない場合や、あまりにも高額なオイル漏れ修理になる場合も応急処置として施工することもあります。

オイル漏れ止め添加剤

オイル漏れの原因がシールなどのゴム部品からで、修理が大変な場合などは、オイル漏れを緩和する添加剤を使用することもあります。
ただし、効き目が出るまでにはしばらくエンジンを回しておいて、添加剤がエンジン内部に行き渡るようにする時間が必要です。

液体パッキン

エンジンとオイルパンの継ぎ目やミッションの継ぎ目などからじわじわとオイル漏れが起きている場合は、チューブ状の液状パッキンで継ぎ目を塞ぐやり方もあります。

この場合は、エンジンの内圧がかからないような部分では有効で、しっかりと塗り固めることで滴にならないくらいにすることができます。

シールテープ

オイル交換やギアオイルをしていてネジ山を傷めてしまっている場合は、ドレンボルトを外して、そこにシールテープを巻いておいてオイル漏れを止めてしまうやり方もあります。

他の整備工場での作業で起きてしまったオイル漏れも、すべて本来の修理方法で対応していては高額になってしまったり、時間がかかるケースもあります。

ユーザーに説明をして応急処置としてシールテープを使用することもあります。

車検に出す前にオイル漏れの確認をしておこう

車検に合格しない程度のオイル漏れの場合、駐車場にオイルのシミができていることが多いため、普段その車を使用しているユーザーもオイル漏れに気づいていることも多いです。

車検が近いときは、車検を依頼する予定の整備工場に予め相談することをおすすめします。

オイル漏れ修理は時間がかかる

オイル漏れ修理の中には、かなり時間がかかったり、部品を複数取り寄せする場合もありますので、事前に準備しておくことで、車検当日にはスムーズに進められます。

また、オイル漏れ修理には作業後にオイルの漏れが止まっているかの確認をするために、オイル漏れしていた部分の洗浄をして、しばらくエンジンをアイドリングさせておくこともします。

そのため、作業完了までの時間が読めないこともありますので、車検当日にオイル漏れ修理もする場合は時間にシビアになってしまうこともあります。

オイル漏れがひどい場合は乗り換えもあり

オイル漏れが車検に合格しない場合、走行距離も多く、オイル漏れ以外でもたくさんの修理が必要な場合は、車を乗り換えしてしまうのも選択肢に入れていいでしょう。

車検には、車検料以外にも、法定費用と呼ばれる、自賠責保険や重量税なども一緒に納めるため、かなりの出費となります。

それにプラスして、オイル漏れやその他もろもろの修理や整備をしていると、ちょっとした頭金になってしまい、ディーラーや車両販売もする整備工場では、車検から車の乗り換えにシフトするケースも少なくありません。

そのきっかけになるのがオイル漏れやタイミングベルトの交換、エアコン修理などで、トータルで考えると、車検を受けたあとも快適に、お金をかけずにその車に乗り続けることができるのかを考える必要があります。

乗り換えのアプローチをされたら

オイル漏れ修理は非常に高額になることがあり、整備工場によっては確信犯のようにそれをとっかかりにして車の乗り換えを推し進めてくることもあります。

とくに営業マンがいるような店舗だと、なんとか販売台数を伸ばしたいという、ホンネもあり、車検で入庫している車の状態にも狙いを定めています。

車検と高額修理がセットで出ているような見積書を発見したらまず乗り換えのアプローチをするような社内研修もしているくらいです。

もしも、その車が気に入っている場合は、乗り換えは考えていないことをはっきりと言っておくようにしましょう。

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この記事を書いた人
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