バッテリー 警告灯が点灯|その後どれくら 走ることが可能?

バッテリー 警告灯 点灯した状態 車の警告灯

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「バッテリー警告灯が点灯したまま走っても大丈夫ですか?」

こんな質問を電話でいただくことがあり、その質問の意図は

『バッテリーが悪くなっているからバッテリーの警告灯が点灯しているんでしょ?』

というものです。

バッテリーマーク 警告灯

ですが、バッテリーの良否とバッテリーの警告灯は関係なく、この場合はバッテリーへの充電がなされていないことへの警告なのです。

今回はバッテリーの警告灯が点灯したときの対処法や、そもそもの原因、点灯したままで走行してもいいのかという疑問にお答えする内容です。

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バッテリー警告灯が点灯する原因とは

バッテリー警告灯
赤いバッテリーのマークの警告灯は、『バッテリーへの充電ができていない』ということをドライバーに伝えるためのものです。

つまり、バッテリーに対する警告灯ではないため、バッテリーそのものの寿命などは関係ありません。

まれに過充電を知らせるためにも点灯するようですが、整備経験が長い整備士でもほとんど経験することがないくらい珍しい事例です。

発電機に問題があることが多い

発電機(オルタネーター)の役割は、車を走らせるために必要な電気を発電することと、バッテリーを充電することです。

正常な発電機の場合はエンジンの回転力を発電機ベルトを介して取り出しながら発電機内部で電気を発生させ、直流電流としてプラス端子とボディーアースに流れています。

発電機の内部には「ICレギュレーター」と呼ばれる電圧を制御する部品があり、本来必要な電圧が出力されていないときなどに発電不足を知らせるためにバッテリー警告灯を点灯させます。

バッテリーのマークはチャージランプとも呼ばれる

「バッテリーの警告灯が・・・」と説明してくれるユーザーさんも多いですが、整備士はこの警告灯を「チャージランプ」と呼ぶことが多いです。

文字通り、バッテリーに電気がチャージされていないことを指し、オルタネーター周りの異常を調べていきます。

結論、発電機の故障や寿命がほとんど

チャージランプが点灯した状態の原因を調べるとき、整備士はサーキットテスターなどを使ってバッテリー電圧をチェックします。

エンジンをかけたままでバッテリーのプラス端子とマイナス端子にテスターをあててバッテリーに12Vから13Vの電圧がかかっているかを測定します。

車によって多少の個体差はあるものの、通常なら12.8Vとか13.3Vほどの電圧があります。

発電機に異常があるときはこの時点で電圧が12Vを切っていることもあり、クランプテスターで電流を測定するとマイナス充電であることが確認できます。

つまり、この状態ではバッテリー内の電気をどんどん消費しながらなんとかエンジンを制御するだけの電力をまかなっているため、バッテリー内の電気を使い切った時点でエンジンは止まってしまいます。

発電機のブラシが消耗している

チャージランプが点灯するパターンで多いのが、オルタネーター内部にある「ブラシ」と呼ばれる消耗品が摩耗しているケースです。

ブラシとはオルタネーターの軸分につねに触れた状態のカーボン製の消耗品で、回転している軸部分に密着したまま電気を流す役割をしています。

長く車を使用しているとブラシも摩耗してしまい、ブラシと軸側の密着度が下がり十分な電気を流すことができず、バッテリー警告灯を点灯させます。

はじめは、うっすらとバッテリーのマークが点灯したり、点いたり消えたりしはじめ、ブラシの摩耗がさらに進行するとはっきりと警告灯が点灯するようになります。

発電機ベルトに問題があるケースもある

ハイブリッドカー以外のエンジン車の場合は、発電機をエンジンで駆動しています。そのため、エンジンと発電機をつないでいる発電機ベルトがついていて、もしもベルトに異常がある場合は、発電不良が発生することがあります。

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ハイブリッドカー以外のエンジン車の場合は、発電機をエンジンで駆動しています。そのため、エンジンと発電機をつないでいる発電機ベルトがついていて、もしもベルトに異常がある場合は、発電不良が発生することがあります。

例えば、発電機用のベルトが滑っている場合、エンジンの回転が上昇するにつれて、激しくベルト滑りの音がして、本来発電機を回転させるはずの回転力が得られないことがあります。

その場合、発電機からの充電量が不足しているので、ICレギュレーターが発電をしていないと判断し、メーター内のバッテリーマークが転倒することがあります。

その場合、発電機からの充電量が不足しているので、ICレギュレーターが発電をしていないと判断し、メーター内のバッテリーマークが点灯することがあります。

バッテリー警告灯が点いたらどれくらい走ることができる?

車と悩む女性

それでは、発電機の充電不良が原因でバッテリーの警告灯(チャージランプ)が点灯した場合、そのあとどれくらい走ることができるでしょうか。

バッテリー内の電気を使い果たせばエンジンは止まりますが、電気を多く消費する車もありますし、バッテリーの容量が大きな車もあります。

「ケース・バイ・ケース」といえばそれまでですが、よくあるケースをいくつか紹介します。

警告灯点灯から1時間以内にエンジン停止

これはバッテリーの状態によってかなり違ってきますが、その車に新車搭載されていたままのサイズ、容量のバッテリーなら、発電機が完全に発電不良を起こした場合は1時間も走行できません。

電装品を使っているとさらに悪化

とくにエアコンやデフォッガーなどの電装品を使ったままだと30分ももたないかもしれません。

もしもバッテリーの警告灯が点灯したら、エアコン(冷房)はもちろん、ワイパーやヘッドライトの使用が走行可能な距離をさらに縮めてしまいます。

もちろんハザードランプも電気を消費するので、できれば安全な場所に停止してレッカーサービスを待つのが望ましいです。

警告灯点灯から数日走行できたこともある

発電機に致命的な故障が発生していない場合は、発電不能ではなく、発電不足という少しだけ発電が足りていない場合もあります。

その場合は、雨天時や夜間走行など電装品を使わない場合だと数日間も警告灯が点灯したまま走行できたケースもありました。

電流計で発電量を測定してみると、発電はしているが本来の発電量には達していないという、「そこそこ充電できている」という状態でした。

ユーザーさんに警告灯点灯から数日間のことを聞いてみると、「気がついたら警告灯が消えていたときがある」とのことで、消耗部品ではなくICレギュレーターなどの制御系の不具合が定期的に起きていた事例です。

警告灯が誤作動するケース

バッテリーの警告灯が点灯していても、発電不良を検出したのではなく、警告灯が誤作動して点灯するケースもまれにあります。

たとえば、充電制御車のなかにはバッテリー端子に電流センサーがありますが、センサーが壊れて間違った信号をコンピューターに送信することでバッテリーの警告灯が点灯したことがありました。

その場合、発電は問題なく行われているため、バッテリー上がりを起こすこともなく車は走行することができます。

警告灯点灯からどれくらい走れるのか判断は難しい

上述したように、バッテリーの警告灯が点灯したらすぐに走れなくなるケースもあれば、しばらくは走れることもあります。

どれくらい走行できるかどうかはベテランの整備士でも判断は難しく、テスターを使用して電圧や電流を測定するしか方法はありません。

ウィンカーと点灯させたときに、メーター内の文字盤の照明まで一緒に点滅するような場合は、車に必要な最低限の電力が足りていないことが多いですが、それも車種によってはまったくわからない場合もあります。

遠隔地や夜間走行など、すぐに救援を呼べない場所や時間帯では、少しでも多くの距離を走行して安全な場所に車を移動させておくことがベターな判断といえます。

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コメント

  1. タカハシ より:

    どうもお久しぶりです
    あまり警告灯が付く事態には遭遇していませんが
    「赤」が付いたらとりあえずディーラー担当者に電話と決めています

    一応メーターのディスプレイにも詳細が出るらしいですけど
    記事読んでて「もしなったら修理代かかりそうだなぁ」なんて感想を抱きました笑

    • サボカジ サボカジ より:

      タカハシ様

      お久しぶりです。

      ここしばらくこのブログへの投稿も月いちくらいになってしまってますが、別のサイトを構築するのにリソースが取られたままです。

      警告灯については、おっしゃるとおり赤い警告灯が点灯した場合は、レッカーサービスのお世話にならざるをえない事態になりがちです。

      今、僕の勤務する整備工場ではOBD端子から取り出した情報をお客様のスマートフォンの専用アプリからエラーコードなどが検出されたら先にデータを確認できる仕組みを取り入れています。

      ユーザーさんからすれば警告灯がついたところでどうしたらいいのかわかりませんし、いずれはどの車にも実装されるのかもしれませんね。

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