軽自動車はブレーキの効きが悪い? 効かないならブレーキディスクを交換?

軽自動車とブレーキディスク ブレーキ

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今回は軽自動車のブレーキの効きが悪くなる原因についてのお話です。

新車から効きが悪いと感じる車種もあれば、数万km走行したあたりから「効きが悪くなった」と感じるケースもあります。

整備士として軽自動車の車検や整備をおこなう機会は多いですが、ブレーキに関して思うところもあります。

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軽自動車のブレーキは効きが悪い?

軽自動車
そもそも軽自動車はブレーキのキャパが低いものなのでしょうか。

答えはもちろん「そんなことはない」なのですが、ブレーキの能力がけっこうギリギリのモデルもあります。

整備士的に、なぜブレーキの容量がギリギリだと感じるのかというと、ブレーキパッドの減りが早い車種があり、ユーザーに原因はなさそうと思えるからです。

ブレーキの効きが悪い車種の特徴とは

軽自動車とブレーキディスク
たとえば、おなじエンジン、シャーシなどをつかって複数のモデルを展開するときに、ブレーキ周りも部品を共用することはよくあります。

その場合、車両重量が重くなるほどブレーキにかかる負担は大きくなり、まったく同じブレーキ周りでも、乗ってみると違いがはっきりとわかることもあります。

ブレーキキャリパーの構造による効きムラ

また、ブレーキディスクとブレーキパッドの接触面がムラになっていて、均等に圧力がかかっていないようなケースもあり、その場合はキャリパーの構造による場合もあります。

ダイハツの軽自動車によくあるケース

構造に欠陥があるわけではありませんが、一部のダイハツ軽自動車に見られるブレーキディスクの偏摩耗があります。

円周状に帯のようなディスクパッドとの当りムラが見られ、接触面積が少なく、ブレーキの効きに悪影響が出ています。

ブレーキディスク 当たり面のムラ

症状としては、ブレーキペダルと軽く踏み込んだ場合、ディスクパッド全体がディスクに接触しておらず、ブレーキの効きが悪く感じます。

さらに強くブレーキペダルを踏み込むことでしっかりとした本来の制動力を発揮するため、効きはじめは「効かない」と感じるものの、「最後はちゃんと効いている」という感じでした。

CVTがブレーキに悪影響をおよぼすことも

シフトセレクター レバー

軽自動車にCVTが採用されることが多く、今や軽自動車のオートマチックといえばCVTがメインといえます。

CVTは変速を無段階にするためにコンピューターで制御されていて、その制御がうまくいかないとブレーキのタッチに影響することがあります。

以前、別の記事で紹介しましたが、ブレーキを効かせているときに、いきなり車が前に進むような挙動を見せ「ブレーキが効かない!」と驚くことがあります。

とくに車が止まる直前で、ブレーキペダルを一定の力で踏んでいても一瞬だけブレーキの効きが甘いと感じる事例が多いです。

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【関連記事】CVTは乗りにくい?ブレーキで止まる寸前になぜか加速する?!

軽自動車のブレーキディスク交換をするメリット

ディスクローター 偏摩耗と新品
ブレーキパッドを交換することは、摩耗したタイヤを交換するのと同じで、車検に合格しなかったり異音が発生したりと、なんらかのきっかけがあります。

それに対してブレーキディスクは交換しなくても安全上で大きな支障がでないこともあり、「まだ交換しなくてもいいよね」と考えるユーザーさんも多いです。

そもそもブレーキディスクは消耗品

日本車ではブレーキディスクが摩耗することはあまりありませんが、海外ではブレーキディスクとブレーキパッドを同時に交換することも珍しくありません。

それに対して、日本の軽自動車はとにかく経済的にローコストに走ってくれることが前提という使われ方もあってか、緊急性が低いメンテナンスはおざなりにされがちです。

とはいえ、軽自動車でもブレーキディスクは定期的に交換することがのぞましく、おそくとも10万キロも走行すれば一度は交換しておきたいところです。

軽自動車のブレーキディスクは摩耗が早い

軽自動車に使用されるブレーキディスクの耐久性が低いというより、ストップ・アンド・ゴーを頻繁に繰り返す使用条件が多いという意味では必要なメンテナンスです。

とくにシビアコンディションと言われるような、一回の走行距離が少ない使用条件ではブレーキディスクの摩耗が早く、偏摩耗もしやすいです。

ブレーキ鳴きも予防できる

ブレーキを効かせたときに発生する「キーキー」とか「グググ」といったブレーキの鳴きに関してはブレーキディスクに原因があることも少なくありません。

ブレーキパッドとセットで交換することでブレーキ鳴きもかなりの確率で消えることが多いです。

ブレーキペダルへのキックバックも解消される

ブレーキング

ブレーキを効かせているあいだだけ、ブレーキペダルにコツコツと振動が伝わってくることがあります。

この原因のほとんどは、ブレーキディスクの表面に凹凸ができることでブレーキがムラになることです。

ブレーキディスクは、高温になった状態から雨水が付着して急激に冷却されることもあって熱膨張と収縮を繰り返しながら歪んでいきます。

これも短時間に急ブレーキを繰り返すような運転では発生しやすく、軽自動車にもよくあることです。

とくに軽バンを配達用に使っているような場合だと、車両重量が重いうえにブレーキを頻繁に使用するためにディスクの歪みも起きやすいです。

ディスクの研磨もできる

研磨したディスクローターの表面拡大画像

ブレーキディスクは車から外した状態にすることでディスクの表面を研磨することができます。

激しい歪みや摩耗した状態では研磨よりもディスクそのものを交換するほうが望ましいですが、初期の段階なら研磨するほうがコスパがいいです。

とくに豪雪地帯などの融雪剤が付着するような地域では定期的に研磨することでブレーキの効きとフィーリングを良好に保てます。

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