「ヤカンみたいなマークが出たのよ・・。」
「・・・?」
当整備工場をご利用する女性のお客様からこんな相談を受けたとき、一瞬、意味が解りませんでした。
そのあと、意味が解ってくると
「それ、ヤバいじゃん・・・」
と、そのお客様の車の状況を理解しました。
思い起こせば、別のお客様から
「アラジンの魔法のランプみたいなマークがついた」
と相談されたこともあります。
車のメーターにやかんみたいなマークの意味
オイル警告灯はヤカンに見えなくもない・・
その女性のお客様は、年齢にして六十歳は超えていそうな方でしたので、苦手な車のことになると、なるべく自分の言葉で表現しようとしていました。
「とにかく、やかんみたいなマークだから」と言われ、一緒にそのお客様の車のメーターを見てすべてを理解しました。
メーターの中に点灯していたのはエンジンオイルの油圧不足の警告灯でした。
たしかにこのマーク、ヤカンみないに見えなくもないです。
このマークが付いたらエンジンは助からない?
このエンジンオイルの油圧不足の警告灯は、整備士の間では「オイルプレッシャーランプ」と呼ぶことが多く、このマークが点灯するほとんどは、エンジンオイルが減りすぎて不足していることが原因です。
そもそもこのランプは「エンジンオイルの油圧が異常に低いですよ」ということを運転手に伝えるものです。
ただ、警告灯といいつつも、このマーク(警告灯)が点灯したときは、すでにエンジンがオイル不足のために焼き付き寸前になっていることが多いです。
そのため、決してこの警告灯が点灯するまでエンジンオイルの交換をサボっていいという意味ではありません。
どちらかといえば、「最後通告」に近い状態だと考えてください。
なぜなら、このマークが点くころは、ほとんどエンジンオイルが入っていない状態ですので、
エンジンの内部のメタルといわれる重要な軸受けの部分にエンジンオイルが回ってこないため、メタルが焼き付く寸前であることが多いのです。
たいていの場合は、メタルが焼き付いてしまえば、エンジン載せ替えのような高額な修理になります。
車のメーターに「魔法のランプみたいなマーク」も同じ警告灯
マークの意味はオイルジョッキ
ひとそれぞれで表現の仕方が違いますが、もともとこのマークはエンジンオイルの交換をする際に使用するオイルジョッキを表しています。
たしかに平たい姿にデフォルメされていますが、アラジンのランプでもなくヤカンでもありません。
実際はお客様を必要以上に落ち込ませることもないので笑いながらこのマークのことを話していきます。
ただし、説明の後半にはかなり残念な結果を言わざるをえませんが・・・。
オイル警告灯が出たらまずすること
オイルの量を確認してもらう
ヤカンのようなマークという受け取り方はあながち間違っていないかもしれません。
「早くオイルを補充してください!」という意味で容器のマークなわけです。
できれば整備工場がいいのですが、近くのガソリンスタンドに寄り、マークがついていることを伝えましょう。
ただ、たまにプレッシャーランプ(ヤカンとか魔法ランプみたいなマーク)が点いたり消えたりすることがあります。
消えてしまって確認してもらうことができないときは、なによりもエンジンオイルの量を確認してもらいましょう。
できれば「エンジンオイルが少ないってランプが点いたから」と付け加えると、点検する作業者も理解しやすいですね。
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