軽自動車のバッテリーって安いんでしょ?
お客様からのこんな質問に、「車種によりますよ」とお答えすることは多いのですが、
いざ交換する際にバッテリーの価格を聞いて「ええ!? そんなにするの!」
と驚かれることが増えました。
そこで、かなりざっくりですが、具体的な軽自動車のバッテリー価格や、車種によって値段がずいぶん違う理由を説明していきます。
今回は、エコロジーな軽自動車はエコノミーじゃない?
みたいなお話です。
軽自動車のバッテリー価格の目安
「軽自動車のいちばん安いバッテリーはいくら?」
「5000円くらい・・ですかね・・・ですが、車種がわからないと正確には・・・」
電話でお問い合わせを受けると、まずこんな会話になることが多いですが、軽自動車のバッテリーの価格にはものすごい開きがあります。
まず結論として、軽自動車のバッテリーの価格の目安ですが、
ホームセンター
↓
カー用品店
↓
整備工場
↓
ディーラー
下側にいくほど、基本的には価格は上がる傾向にあると考えていただくといいでしょう。
ただし、販売しているバッテリーのメーカーやタイプも違いますが、これだけでは「ホームセンターは安くディーラーは高い」とは言い切れません。
つまり、ホームセンターでは、商品のラインナップを低価格帯にしているだけで商品の質はディーラーと全く違うこともあります。
車種や年式でかなりの違いがある
現在の軽自動車には3種類のバッテリーが組み込まれていて、その違いはバッテリーへの負荷がどれほど大きいかどうかに関係しています。
・標準車
・充電制御車
・アイドルストップ車(HV車含む)
上記の3つのタイプに分類することができます。
アイドルストップ車は、読んで字のごとく『アイドルをストップする車』ですが、充電制御車はアイドリングはストップさせないものの、バッテリーへの充電を制御してしまう低燃費車を指します。
バッテリーへの充電をし続けていると、発電機(オルタネーター)がたえず仕事をしていることになり、燃費が悪くなってしまいます。
そのため、減速中やバッテリーの容量が落ちているとき、エアコンなどを使って電気を多く消費するときだけ発電機が仕事をするようにしているのです。
最後に、標準車とは、簡単に言えばアイドルストップも充電制御もしない、以前からあった、つねに発電機が仕事をしているタイプのものを指します。
つまり、充電制御車もアイドルストップ車も燃費をよくするために、よりバッテリーに負荷をかける車ということになります。
最近の軽自動車のバッテリーは高い?
軽自動車にも低燃費や環境負荷の少ないモデルが増えてきています。
アイドルストップ車などはその代表格ですが、軽自動車とはいえ、アイドルストップ車のバッテリーはかなり価格が高く、ディーラーで交換すれば15000円ほどはするでしょう。
その次に充電制御車のバッテリーも7000円から9000円ほどするケースが多いです。
最後に従来の標準車のバッテリーだと5000円から7000円ほどではないでしょうか。
標準的な軽自動車のバッテリーの場合
この場合でいう、『標準的な軽自動車』というのは、バッテリーへの充電のされかたに対する制御の方法を言います。
さきほど述べたように、標準車はつねに発電機が仕事をしているため、逆にいうとバッテリーにはやさしい車といえます。
バッテリーはつねに100%に近い状態に充電されていると長持ちする特性があり、性能の低いバッテリーほど回復に時間がかかります。
見方を変えれば、標準車用のバッテリーは、コストをかけなくてもいいバッテリーということになります。
標準車用のバッテリーとは、従来の「軽自動車のバッテリーって安いんでしょ」に相当するバッテリーといえます。
40B19Lが一般的
標準的な充電をする軽自動車によく使われているバッテリーのサイズが、『40B19L』と呼ばれる型式で、
40B19L
40がバッテリーの性能・容量
B19がバッテリーの箱のサイズ
Lがプラス端子の位置
をそれぞれ表しています。
アイドルストップ車用もサイズは同じ
同じように、アイドルストップ車専用バッテリーの型式をあらわす「K-42」や「M-42」もサイズや性能を表しています。
この場合、
KがB20 (129mm×200mm×203mm)
MがB19 (129mm×200mm×203mm)
にそれぞれ相当し、バッテリーの寸法を表しています。
ワゴンRのバッテリーの価格を例にすると
軽自動車の代表格のひとつといえるスズキのワゴンRを例に、バッテリーの価格を見てみましょう。
なお、B20LとB19Lは長さが1センチ違うだけで互換性があります。
・新車装着バッテリー → 38B20L
・バッテリータイプ → 標準車
・適合バッテリー → 40B19L
・市場での価格帯 → 5000円~
・新車装着バッテリー → 38B20LまたはM-42
・バッテリータイプ → 充電制御車およびアイドルストップ車
・適合バッテリー → 40B19LまたはM-42
・市場での価格帯 → 7000円~15000円
・新車装着バッテリー → 38B20L
・バッテリータイプ → 標準車およびアイドルストップ車
・適合バッテリー → 40B19LまたはM42R
・市場での価格帯 → 5000円~15000円
・新車装着バッテリー → K-42R
・バッテリータイプ → アイドルストップ車またはハイブリッド車
・適合バッテリー → K-42またはM-42R
・市場での価格帯 → 15000円前後
・新車装着バッテリー → 38B19R(充電制御用)まはK-42R
・バッテリータイプ → 充電制御またはハイブリッド車
・適合バッテリー → 40B19L(順電制御用)またはK-42R・M-42R
・市場での価格帯 → 7000円~15000円
ここではすべて網羅しきれていませんが、ざっくりと紹介するとこんな感じで、年式や低燃費対策の機能によってバッテリーの価格が5000円から15000円と大きな開きがあります。
これは、ワゴンRだけでなく、どの軽自動車にも言えることで、同じ名称のモデルでも年式や型式が違うとバッテリーの価格が随分と違ってきます。
個別にバッテリーの型番を調べる方法
今回のお話のメインでは、軽自動車のバッテリーの価格はたとえ同じ車種でも年式が違うだけでかなり違ってきますよ。という内容でした。
そうはいいながらも、ディーラーや整備工場でバッテリーを交換してもらうそれなりに高くつきます。
ただし、同じ商品でもネットで購入すると国産製や名の知れたブランドのバッテリーでも半額ほどの価格で購入できてしまいます。
DIYでもわりと簡単に交換できることがほとんどで、車の維持費を節約するでは見逃せないことです。
そこで、それぞれの車種に適合するバッテリーを見つけやすいように、年式、車種、グレードに合わせた早見表を作成してみました。
ランキング形式にしていて、価格の安いものもピックアップしています。
愛車のバッテリーをネットで購入してみたいかたは活用してみてください。
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