オーバーヒートをしたら応急処置ですぐに水を入れるのは間違い?!

ラジエーター 水漏れオーバーヒート

車のエンジンがオーバーヒートをするほとんどの原因は冷却水不足です。

ただし冷却水にはクーラントと呼ばれる専用のものが使われています。

出先などでオーバーヒートをしてしまっても、クーラントがすぐに用意できないことも多く、こんな場合は水を入れるしかありません。

今回は、エンジンがオーバーヒートをしてしまった場合、応急処置として水を使ってもいいのか、

もしも使うならどんなことに気をつけるべきなのかをお話していきます。

 

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オーバーヒートの応急処置で水しかないケース

水道水なら問題なし

オーバーヒートをしても、ガソリンスタンドやカーショップなど一切見つからないような場所でおきてしまうこともあります。

そんなとき、とりあえず冷却水が不足しているなら、近くの民家などでお願いして水道水を分けてもらうのがベターといえます。

水道水は、整備工場でも冷却水の抜きかえやクーラントの原液の希釈に使用します。
飲料水として使用できるレベルまで不純物をとりのぞいているため、エンジンに補充する水としてはベストです。

ただの水はオーバーヒートしやすい?

ただし、本来はエンジンに注入されている冷却水は、エチレングリコールを主体とした添加剤などで作られています。

これらには、防錆機能や泡立ち防止機能があり、通常の水よりも沸騰しにくくなっています。

そのため、ただの水道水をエンジン冷却水として使用するのはあくまでも応急処置として、一時的に使うことを前提にしましょう。

井戸水を冷却水として入れるとどうなる?

あくまで応急処置なので、「とりあえず水ならなんでもいいのかな?」と思うかもしれません。

たしかに、なにかしらの水が入っていれば、入っていないよりもいいのですが、井戸水の場合は、ミネラルや不純物が入っているため、できれば使用をさけたほうがいいでしょう。

とくに、鋳鉄製のエンジンブロックの場合、井戸水の成分によっては内部を錆びさせてしまうことになり、ウォータージャケットと呼ばれる冷却水の通路がサビで狭まってしまうことにもなります。

目的地までエンジンがもってくれればいいという場合なら問題ないですが、その後の修理をするさいには、念入りに内部を洗浄するという、余分な作業が必要になってしまいます。

ジュースやお茶をエンジンに入れても走行できる?

たとえば、山奥などの僻地で車がオーバーヒートしてしまった場合、どうにかして車が走れる状態にする必要があるとします。

そこで、車のなかにあるのが、ペットボトルに入ったジュースやお茶だった場合、それらを使ってエンジンのヒートを抑えながら走行することは可能でしょうか。

僕自身も試したことはありませんが、烏龍茶とか緑茶、麦茶などのお茶類なら、応急処置として使用するならまだマシといえます。

オレンジジュースやコーラのような、糖分が含まれているものは、エンジン内部で砂糖が結晶のようになってしまい、水の通路を狭めてしまう可能性があります。

なるべく避けたいのが、塩分や酸性の飲料で、エンジン内部の腐食が激しくすすんでしまうこともあるでしょう。

サバイバルな状況ならなんでもあり?

もちろん、ほんの数時間、エンジンがオーバーヒートしなければいいという場合は、これらを使用しても、いいかもしれません。

とにかくエンジンがヒートせずに目的地まで走ってくれさえすれば、あとは車がどうなろうとかまわないという状況なら、それこそ「川の水」でもいいのかもしれませんが。

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オーバーヒートをした後の処置のタイミング

オーバーヒート直後に水はNG

危険!高温の蒸気が噴出

エンジン内部が高温になっていて、しかも冷却水が不足している状態で、いきなり水を入れてしまうと、まるで空焚きしたフライパンに水を放り込むような状態になります。

つまり、注入した水がいきなり高温に熱せられ、水蒸気となってラジエーターキャップの注ぎ口に逆流してくることがあります。

このときの水蒸気というのは通常の水の沸点である100度よりも高温になっていることがあり、顔面や手に噴きかかった場合、大ヤケドになることもあります。

エンジンがヒートしている場合は、そもそもラジエーターキャップは絶対に開けてはいけません。

プロの整備士でもやむを得ずキャップをあけるときは、軍手をせず、素手の状態でバスタオルのような大きなもので行います。

軍手をしてはいけない理由としては、噴出した高温の冷却水が軍手にしみ込んだままだと、ほんの数秒でもヤケドのダメージが大きく違ってくるからです。

エンジンにトドメを刺すかも?

エンジンがオーバーヒートをしてしまうと、エンジン本体やその周辺が非常に高温になっています。

とくにエンジンブロックと呼ばれるエンジンの下側半分の部分はアルミや鋳鉄でできています。
このブロックの部分は大きな金属の塊であるため、オーバーヒートをしている状態では、熱膨張をしていて、その膨張率は部分的に差があります。

つまり、ブロックの内部と、外側ではすでに温度に違いがあり、燃焼室に近い部分は最も高温になっています。

もしもこの状態で、ラジエーターキャップを開けて水を入れてしまうと、エンジンブロックの内部を急激に冷やしてしまうことになります。

すると急激な熱収縮がおきてしまい、熱膨張したままの部分との大きな温度差のせいで、エンジンブロックが歪んでしまいます。

また、エンジン上部のシリンダーヘッドと呼ばれる部分は、ブロックよりも細かい加工をしているので、金属も肉薄にできています。

そのため、いきなり水を入れると、最悪の場合、クラックと呼ばれる亀裂がはいってしまうこともあります・

エンジンは自然に冷ますのがベスト

オーバーヒートをしてしまったら、気持ちが焦ってしまい、すぐにでも水を入れて処置をしたい気持ちはわかります。

ですが上述したように、すぐに水を入れることで、エンジンに致命的なダメージを与えてしまうことになります。

この場合は、ボンネットを開けて、なるべくエンジンルームの熱が出ていくようにしておいて、あとは自然にエンジンが冷えるのを待つようにしましょう。

 

まとめ

今回は、エンジンがオーバーヒートをしてしまった際に、応急処置として水を入れる場合の注意点としてのお話でした。

まとめると、

・応急処置として水を入れるなら水道水がベスト

・井戸水は緊急事態なら使ってもいいが、なるべく使用しない

・ジュースやお茶などしかない場合はお茶がまだマシ

・後のことはともかく数キロ走るための処置なら何でもアリ

ただし、

・オーバーヒート直後にラジエーターキャップは絶対に開けない

・エンジンに水をいれるとエンジンブロックなどが急激な熱収縮でダメになる

・応急処置でも必ず自然に冷却させてから行う

基本的には、レッカーサービスやJAFを要請することが望ましいケースがほとんどですが、

どうしてもすぐにその場から移動せざるを得ない状況でのみ応急処置をしましょう。

 

 

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この記事を書いた人
サボカジ

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キャリアは、自動車整備士として20年以上

カーライフアドバイザーとして5年以上です。

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