車との付き合い方や使用頻度は人それぞれですね。
とくに都心部でお住まいの方なら普段は公共の交通機関を利用することが多いのでマイカーに乗る機会もあまりないですね。
久しぶりに車に乗ってみたらバッテリーが怪しかった、なんてこともよくある話です。
それでは、ハイブリッド車だとどうなのでしょうか。
あまり乗らなくても整備はしたほうがいいのか、また、どんな整備をすればいいのか。
当店のプリウスにお乗りのお客様が長期入院していたのですが、その時のお話を例にご説明していきます。
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ハイブリッド車はあまり乗らないとどうなるの?
冒頭で少し触れましたが、僕の勤務する整備工場で実際にあった話です。
プリウスにお乗りのお客様が、あるときからぷっつりと来店されなくなりました。
ややご高齢ということもあって心配はしていましたが、四カ月くらいだったでしょうか??
車(プリウス)が動かなくなったと連絡が入り、よくよくお話してみると体調を崩されて入院していたんだそうです。
つまり、四カ月くらいは全く走らせていないことになります。
その報告を受けた時点で「補機バッテリーは終わってるな」と判断しました。
補機バッテリーとは、ハイブリッド車のシステムを起動するためのもので、普通の車についているくらいのサイズのバッテリーです。
今回のお話の30系プリウスだと車体の後ろ側のスペアタイヤの隣に配置されています。
普通の車でも、何カ月もエンジンをかけないとバッテリーが上がってしまうように、このプリウスも補機バッテリーが上がってしまいます。
システムを起動するためだけなので大容量なバッテリーではないうえに、停車している状態でもイモビライザーのセキュリティは機能していますし、つねにバッテリーの電気は消費されています。
今回の場合、まさにイモビライザーが装備されているモデルなので、下手に救援用のバッテリーをジャンプさせたりすると警報装置が作動してまわりの住民の方に迷惑をかけてしまいます。
プリウスの場合は、バッテリー上がりをした場合はエンジンルームのヒューズボックスのあたりにジャンピング用の端子があります。
システムの起動をさせることができればあとはエンジンがかかってくれるので自走させるうことはできます。
ハイブリッド車の補機バッテリーは高い!
ところでこの補機バッテリー、いくらすると思います?
当店でもプリウスはよく入庫しているので、バッテリーの在庫はあるのですが、だいたい25000円くらいします。
まぁウチも小売店ということになるので、ネットで購入するよりはだいぶ高くなってしまいますが。
そもそも、なぜハイブリッド車、とくにプリウスやアクアの補機バッテリーは値段が高いのかというと、その理由の一つに「室内に配置する」というのも理由かもしれません。
通常のバッテリーだとエンジンルームに搭載されています。
バッテリーは充電されるときには多少の「水素ガス」が発生します。可燃性のガスでもあるので、室内で発生するのは安全上も望ましくありません。
ハイブリッド車だけではありませんが、トランクルームなどにバッテリーを配置する場合は、ガスが発生しない専用の「密閉型バッテリー」が使用されています。
今回のようなケースだとあらかじめバッテリーを購入して用意しておくこともこのお客様はできないでしょうし、そもそもご高齢な方なのでめんどくさいことはしません。
車全般に関わることはほぼ当工場にお任せいただけています。
ちなみに、Amazonとか楽天なんかで同じバッテリーを購入すると三割くらいは安く買えますかね。
ただ、自分で交換はあまりしないほうがいいかもしれません。
ハイブリッド車の整備費用は用途によっては割高に
あまり乗らないという条件で考えると、ハイブリッド車は少し高くつくのかもしれません。
理由は主に補機バッテリーの問題ですけど。
今回のご高齢のお客様は、このあと、またもやバッテリー上がりをしてしまいまして、
補機バッテリーは交換しませんでしたが、出張して走れるようにするという手間が発生してしまいました。
ロードサービスを無料で受けられない方だとその都度お金がかかることになるわけです。
プリウスのその他の整備は?
ほとんど乗らない状態でも、メンテナンスは必要です。例えば、タイヤの空気圧は別にパンクをしていなくても空気は少しづつ抜けていきます。
僕の経験だと、二カ月くらい空気を入れてやらないと一割から二割くらいは空気圧が下がっています。
その状態で道路を走れば、タイヤの転がり抵抗が大きくなっていますので燃費の悪化は確実です。
また、タイヤの空気圧が低いままだとタイヤ自体も偏摩耗してしまいますので、タイヤの寿命を短くしてしまいます。
また、エンジンオイルの交換に関してもあまりにも長期間の無交換はあまり望ましくありません。
別の記事でも書きましたが、アクアやプリウスのエンジンオイルはホントに汚れません。
ですが、エンジンオイルは車のエンジンに入れて使用が始まった瞬間から、少しづつ劣化していきます。
エンジンの中でエンジンオイルは高熱にさらされたり、撹拌され、生成された水分と混ざっていきます。
どんなに走らなくても一年に一度は交換してほしいと思ってます。
当然、抜き取ったオイルは透明なんですけどね。
もっとも簡単で効果的なのははやり実際に走ってあげることが、
不要な整備を避ける秘訣であることはハイブリッド車も同じということです。
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