バモスのバッテリー上がりやバッテリーランプ点灯はオルタネーター不良?

バモスの発電機の場所 バッテリー

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今回は整備士としての経験談をお話していきます。

対象となる車種は根強い人気をのある軽ワゴンのホンダ・バモスです。

ホンダ バモス

走行距離が増えたり低年式になったバモスの定番トラブルといえば

バッテリー上がりや警告灯の点灯ですが、この場合はバモスホビオやアクティバンもこれに当てはまります。

じつはバモスのバッテリーの寿命は悪くないのですが、意外な理由でバッテリー上がりにつながるトラブルについても紹介しておきます。

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バモスはバッテリー上がりになりやすい?

点検不足と整備性の悪さ

バモスのバッテリーの場所
バモスのバッテリーの場所は、フロントグリルの奥にあり、ウィンドウォッシャーのタンクを外さないとまともに見ることができません。

そのため、バッテリーを点検すること自体が手間で、ガソリンスタンドなどでも積極的に「バッテリー点検しましょうか?」と声掛けをしてもらいにくい車種と言えます。

さらにバッテリーを交換するとなると、ウォッシャータンクを外して、バッテリーをなんとか引っ張り出さないといけないので、作業性はかなり悪いといえます。

バッテリーの冷却性はかなりいい

バモスの場合、エンジンは車体の後ろ側にあるので、前側にあるバッテリーとの距離はかなりあります。
ただ、その分エンジンから離れていることで高温にさらされにくく、さらに車体の前側にバッテリーがあるために、つねに走行風で冷却されています。

バッテリーの寿命を左右する要素として、放熱性が挙げられますが、エンジンなどから受ける熱やバッテリー自身が充電される過程で発生する熱なども、こもらないような位置にあることが重要です。

そういった意味ではバモスのバッテリー搭載位置はかなりいいいといえます。

にも関わらずバッテリーの状態があまりよくないバモスユーザーさんが多いのは、やはり整備性の悪さが原因と言えます。

【結論】バッテリーへの関心が薄れやすい車種なのかも

バモスの場合、バッテリーが突然に上がってしまうような、バッテリーの故障にはなりにくいと感じています。
理由は放熱性の良さで、エンジンの真横にバッテリーが配置されているような車種だと高温が原因でバッテリー内部の断線などでいきなり六個あるセルのうちの一つがダメになったりすることがあります。
それに対して放熱性がいいバモスの場合は突然に寿命を迎えることが少ないといえ、むしろ長持ちをしてしまうこともあります。

なんとなく長持ちしているとユーザーはバッテリーにあまり関心を持たなくなることが多く、限界を迎えるまでバッテリーを交換せずに走ってしまうこともあるようです。

おそらく、バッテリーを交換することになるケースとして最も多いのは車検の時や、バッテリーが寿命を迎えてしまいエンジンがかからなくなってしまった場合ではないでしょうか。

整備士もバモスには警戒する?

いろんな経験をしてきた整備士なら、車検でバモスが入庫した場合、バッテリーはかなり念入りにチェックします。
もしもバッテリー上がりになってしまったら、バッテリー交換に手間取ってしまううえに、別の車に救援でケーブルをつないでもらうことも大変です。

車検で点検していて、ちょっと微妙なバッテリーの弱り具合だと、「上がると大変ですから交換しておきましょう」みたいなお話をユーザーさんに伝えることが多いです。

サボカジ  @整備士
サボカジ  @整備士

「バッテリーが上がったから交換しに来てよ」

などと連絡をいただくような事態は

極力避けたい車種だと言えます。

 

バモスのオルタネーターは弱い?

バモスの定番トラブルといえば発電不良

バモス・エンジンルーム
僕自身の整備士としての経験でもよくあったのが、このバモスやアクティバンのオルタネーターの発電不良のトラブルです。
意外かもしれませんが、アクティ・トラックだけはオルタネーターのトラブルは少ないことがあります。

バモスのオルタネーターの位置は排熱性が悪い

車体の後ろ側にエンジンが搭載されているバモスやアクティは、エンジンが荷室の下側にあります。
そのエンジンの上側にオルタネーターがあるため、荷室のパネルをつけてしまうとオルタネーターはエンジンと荷室の荷物に挟まれた格好になってしまいます。

どちらにしても車体の後ろ側にエンジンがあるというだけでエンジンルームに走行風があたりにくことはたしかです。

ターボや四駆のモデルに関してはエンジンが縦置きなので排熱性は少しマシといえます。

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放熱性の悪さがオルタネーターにはよくない

なぜバモスやアクティ・バンとアクティ・トラックでオルタネーターのトラブルの頻度が違ってくるのかですが、オルタネーター周辺に熱がこもりやすいかどうかが非常に大きな要因です。

つねに荷室を満載にしている場合は、オルタネーターの真上を保温材で防いでいるようなもので、メンテナンスのために荷物を降ろそうとすると、エンジンの熱でパネルがものすごく熱くなっていることも多々ありました。

今回のバモス兄弟だけの話ではありませんが、突然にオルタネーターの発電不良が起きやすいのは真夏が多いです。

つまり、外気温が高いことで発電機が高温になりやすく、そのうえオルタネーター周辺の排熱性が悪いことで、熱に弱い基盤やダイオードがいきなりパンクしてしまうケースが多いのです。

バモスのバッテリーランプ点灯は何万キロくらいで点灯する?

バッテリーランプ点灯のおもな原因は発電不良

オルタネーター故障品とリビルト品
↑ 画像は別の車種のものです
バッテリーのマークをしたランプは「バッテリーへの発電状況が異常です」と運転者に伝えるための警告灯です。

発電機(オルタネーター)を駆動しているベルトが切れたり外れたりした場合は、発電がまったくされていないためにバッテリーランプは点灯しますが、オルタネーターの内部に問題があることでこの警告灯がつくことが多いです。

オルタネーターの寿命とは

バッテリーのランプが点灯する原因で、整備士としてもっとも多く経験したのは、発電機(オルタネーター)そのものの寿命でした。

オルタネーターにはカーボン製の「ブラシ」と呼ばれる消耗品が組み込まれていて、回転する軸の部分との接点につねに接触しつづけているため消耗していきます。

すると、軸の部分との接触が不十分になることで、発電不良になることがあり、バッテリーのランプが点灯するのです。

他にも、オルタネーターの内部には発電した電気を交流から直流に変換するためのダイオードなども組み込まれていて、高温にさらされ続けることで不良になることもあるのです。

オルタネーターはまるごと交換が基本

どの車でも言えることですが、オルタネーターが発電不良を起こした場合は、内部の部品を交換することはあなく、オルタネーターをまるごと交換してしまうことがほとんどです。

軸受部分のベアリングや、発電量を制御するICレギュレーター、電流を整流するためのダイオードなど、壊れた部分以外にもいずれ不良になる部品もあるため、これらの部品をすべて一新してある「リビルト部品」とよばれる再生品を使うことが一般的です。

使用条件で大きな違いがある

先程のオルタネーター周辺の放熱性が悪いというお話とも関係がありますが、オルタネーターの寿命を大きく左右するのが排熱の問題です。

荷室にどれだけ荷物を置いたままにしているのかだけでオルタネーターの上部のパネルからの放熱が違ってきます。

そのうえで、エンジンを高温にしてしまう高負荷な運転や、長時間アイドリングのままで停車することが多いとオルタネーターの寿命は早まってしまいます。

10万キロくらいは大丈夫?

以上のことを踏まえたうえで、通常ならオルタネーターの寿命は十万キロ以上は問題なく走れるような設計をされています。

十万キロというのは自動車メーカーにとってはメーカーの特別保証が切れる走行距離ですが、ユーザーに乗り換えをアプローチする走行距離でもあります。

なかには、15万キロ以上も発電不良をおこさずに走行できるケースも多くありますが、メーカー側の想定している距離ではないかもしれません。

ここでバモスのお話に戻りますが、同じエンジンを搭載しているホンダのライフやザッツなどとくらべるとどうしても放熱性の問題もあり、オルタネーターの寿命は短いという印象です。

僕の整備士としての経験では、十万キロ未満のバモスでも発電不良はありました。

ただし、年式でいえば十年以上経過している車両ですので、たんに走行距離だけでは発電不良の原因とは言い切れないかもしれません。

まとめ

バモスの発電機の寿命は使用条件しだい?

バモスやアクティの場合、エンジンが搭載されている位置がオルタネーターの寿命と関係しているように思います。

もちろん、使用環境や使用条件でもかなり違ってきますが、エンジンからの熱にさらされ、熱の逃げ場所がないことで、オルタネーター自体が高熱になってしまうことが原因でICレギュレーターなどの電子部品が壊れるリスクも高くなります。

そのうえ、実用車としてかなり負荷の高い使用条件になることも多く、一般道での低速運転なども原因になるでしょう。

高額修理の前に手放すのもアリ

オルタネーターが壊れた場合、ざっくりと8万円前後の修理費がかかるケースが多く、タイミングベルトの交換が必要になる10万キロの時期と重なることも多く、そのまま車の乗り換えに発展するケースもあります。

ただ、バモスは実用的な軽自動車なので、燃費はともかく普段の維持費は安く抑えることができるため、古い年式でも欲しがる人は多い車種です。

車の買い取り相場も高値で安定しているので、うまく買い取り額の交渉をすればかなりの買い取り額が期待できます。

その一方で、ホンダ系のディーラーはもちろん、ディーラー系で下取りに出してしまうと「無料なら引き取りますよ」といった、扱いを受けることもあります。

バモスやアクティのような実用的で根強い人気の車であれば高値買取を狙ってみるといいでしょう。

 

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