車のバッテリーの寿命はどれくらい?維持費の節約にできることは?

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「バッテリーが上がってる!!」これはドライバーにとってはかなり困る瞬間ですね。

バッテリーの寿命が完全に予測できるのなら直前に交換したいところです。

じつはバッテリーの寿命は、車種や使用条件、バッテリーの種類によっても違うのです。

今回はバッテリーの寿命について、車種や使用用途で違ってくる理由についてご説明していきます。

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バッテリーの平均寿命は?

整備士の僕の経験としては、

・軽自動車や小型車のバッテリーは2、3年ほど

・ミドルクラス(2000ccクラス)の車種だと3年から5年

といった感じでした。

商用車やトラックのバッテリーは平均走行距離が非常に多いので4、5年くらい持つことも多いです。

ちなみに僕が整備担当した車両で最も長持ちしたバッテリーの長寿記録は7年6カ月でした。

バッテリーの寿命はどこで違ってくる?

車のバッテリーは一定期間経過すると自然に蓄電できなくなってきます。ですが、バッテリーの寿命が一気に縮んでしまうことがあります。

それが「バッテリー上がり」なのです。

例えば車のスモールライトや室内灯をうっかりと消し忘れてしまったとします。そのまま翌日まで放置してしまうと、バッテリーの電気の残量はほぼ0パーセントちかくに落ちています。

もちろんそのままでは自力でエンジンをかけることはできないのですが、充電器で充電してあげたとしても、2年くらい使っているものだと復活できないケースがあります。

バッテリーを少しでも長持ちさせるには?

バッテリーはその特性上、満充電、つまり100%充電された状態が最も長持ちします。

あまり車のエンジンをかけることがなく、車がバッテリーの充電がしっかりできるほど走らないような使用用途だと、つねに「やや上がり気味」の状態になっています。

また、「自然放電」もありますが、車に搭載された状態だと、バッテリーは常に少しづつ電気を消費しているのです。

イメージとしては、バッテリーの充電状態がつねに

「85%から95%」の状態 → 4年

「70%から85%」の状態 → 3年

「60%から70%」の状態 → 1年半

まぁ、これはあくまでもイメージなんですけども、こんな感じでバッテリーの寿命に影響していきます。

つまり

・普段あまり車を使うことがなく、止まっていることが多い

・夜の使用が多く、ヘッドライトなどの灯火類を多用する

・エアコン(クーラー)を入れたままで停車しているタクシーのような用途

・街乗りが多く、あまり走行距離が伸びない

・バッテリーが搭載される位置が熱にさらされるタイプの車種である

これらの使用条件でバッテリーの寿命は短くなっていく傾向にあります。

 

バッテリーは真夏と真冬に力尽きる

僕の勤務する整備工場でもよくあることですが、バッテリーのトラブルが多くなることで季節を感じることがあります。

これは「整備士あるある」として、自動車整備士を何年もやっていると皆さん同じように思うことです。

「暑いな。そろそろバッテリー交換が増えそうだナ」

「バッテリー上がりの救援依頼が増えたな。寒くなってきたしなー」

といった感じですね。では、なぜ夏と冬にバッテリートラブルが増えるのでしょうか。

 

真夏にバッテリーが弱る理由とは

なぜ真夏にバッテリーが弱ってしまうのかというと、「エアコンの使い過ぎ」の一言につきます。

エアコンといっても、たんなる送風などは問題ないのですが、「クーラー」としてエアコンコンプレッサーを作動させるとヤバいです。

家庭用のエアコンもそうですが、クーラーとして機能させるには、コンプレッサーを稼働させるので、電気の消費が非常に激しいです。

これはそのままバッテリーへの負担となります。さらに停車中にクーラーを効かせたままだとバッテリーへの負担はさらに倍増します。

なぜなら、アイドリング中だとエンジンの回転数が低く、発電機が充分にバッテリーを充電させるだけの仕事ができないからなのです。

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ときには充電量よりもエアコンの電気消費量が上回ってしまう「赤字充電」もおきます。

ただ、そうはいいつつも炎天下でのエアコンの使用はしかたないことで、とくにお年寄りや小さなお子様にとっては命に係わることです。

安全よりも優先するべきことではありませんのでそこはお間違いなく。

寒冷地仕様のバッテリーが大きいワケ

車によっては寒冷地仕様のモデルも用意されています。主な違いとして、バッテリーが通常のモデルよりもはるかに大きな容量のものが組み込まれています。

バッテリーはその特性として気温がさがると化学反応が鈍くなり、蓄電できる容量が下がってしまいます。

充電量が100%のバッテリーは、20℃くらいだと本来の性能を発揮できますが、マイナス20℃の寒冷地では充電量は50%ほどに低下してしまい、エンジンを始動することは困難になっています。

例えば、10月、気温が25℃でなんとかエンジンがかけられるくらいに弱っているバッテリーだと、2月、朝の気温が5℃の条件だとまったくエンジンがかからないでしょう。

寒冷地仕様の車は、これらのバッテリーの特性を考慮して、かなり大きなバッテリーを搭載しているのです。

 

長持ちするバッテリーはないの?

「充電制御車」といわれる車種がずいぶん増えてきました。

これは文字通り「充電を制御する車」なのですが、簡単に言うと、燃費をよくするために発電機の仕事を制限してしまう機能を持たせた車なのです。

通常の車種に充電制御車専用のバッテリーを組み込むことでバッテリーの持ちはよくなります。

さらに、「アイドルストップ車」も増えてきましたが、充電制御車にアイドルストップ車専用の、つまりワンランク上のバッテリーを組み込むことでバッテリーの寿命はさらによくなります。

 

通常充電の車 < 充電制御車 < アイドルストップ車

 

つまりアイドルストップ車はバッテリーに非常に過酷な性能を要求しますので、充電制御をする車に装着されてもかなり余裕があるわけですね。

それぞれの車種でワンランク上のバッテリーにグレードアップすることでバッテリーの持ちがよくなります。

ただし、バッテリーの価格も上がってしまいますので車の維持費としてだけで考えると「割高」と感じるかもしれません。

より確実な安心を求めるのか、コストを抑えるのか、ここらへんはユーザーさんの価値観というか、車の使用頻度などでも変わってくるでしょうね。

なお、ネットで安くバッテリーを購入したい方のためにバッテリーの早見表をつくりましたので参考にしていただければ幸いです。

【整備士の備忘録】適合バッテリー早見表はこちら>>

まとめ

バッテリーは時間の経過でいつかは交換することになる部品なのですが、

・バッテリー上がりをさせない

・定期的にエンジンをかけ実際に走行してバッテリーを充電する

・エアコンの多用を抑え、アイドル状態でのクーラーの使用をなるべく避ける

・負担をかける使用条件ならワンランク上のバッテリーを使ってみる

これらは、バッテリーについての車の維持費を抑えつつ、

長持ちさせ、かつ安全にも配慮するヒントになると思います。

バッテリー早見表

 

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