N-BOXのエンジンがかからない時がある?!セルは回るのに始動不良な原因

NBOX エンジン1エンジンかからない
今回の対象車種:ホンダ:N-BOX[JF1/JF2]

初代ホンダ NBOX

お客様からN-BOXに関する相談やご質問をいただくなかでよくあるものとして

・エンジンがかからない時がある

・朝にエンジンがかからなくて慌てた

こんな相談を受けることがよくあります。

これらのエンジン始動不能に関する内容ですが、症状を再現できないことが多く、お客様に問診をしていると

・セルモーターはちゃんと回るのにエンジンがかからない

・普段は問題なくエンジンが一発でかかる

共通するのはエンジンがかからない時があるという症状は常になるわけではなく、整備工場にN-BOXを持ち込んでもらったときは、普通にかかるということ。

N-BOXに関しては他の車種よりもこういった質問が多いので今回は記事にしてみました。

N-BOXのエンジンがかからない時がある症状について

NBOX プラグ交換1

まずはエンジンがかからない場合でも今回の症状とは原因が違う症例を先に述べておきます。

バッテリーあがり

バッテリー上がり救援作業

冬場の寒い日の朝に起きやすいのがバッテリーの寿命が尽きてエンジンがかからないケースです。

バッテリー上がりの怖いところは、前日まで問題なくエンジンがかかっていたにもかかわらず、翌日の朝にかからなくなっていることです。

バッテリー上がりの症状

バッテリーが弱ってしまってエンジンがかからない場合、スタートボタンを押してもセルモーターが弱々しく回り、エンジンがかかるきっかけを作れないことがあります。

その場合だと、セルモーターの回る音が普段とは明らかに違っていて、「ギュル・・ギュル・・ル・ル」みたいな苦しげな音がすることが多いです。

また、バッテリーがもっと弱っている場合だと、スタートボタンを押したとたん「カチカチカチカチ・・カチ・・」みたいな音がすることもあります。

この場合は別の車のバッテリーの力を借りて始動させるしか方法はないので、ロードサービスやブースターケーブルを持っている車を呼ぶしかありません。

セルモーター不良

N-BOXではわりとよくあるのがセルモーターの故障によるエンジンの始動不良です。

セルモーターが壊れてしまっている場合の症状にもいくつかのパターンがありますが、先述したバッテリー上がりの症状と似ていることもあります。

その場合は、スタートボタンを押しても「カチッ」とか「カチカチカチ」などの音がしたり「ギュル・・」とセルモーターが回りかねる音がすることもあります。

セルが全く回らないこともある

N-BOXのセルモーター不良に関しては、セルモーターが全く回らないこともあり、「カチカチ」と音がしていてもなんとかエンジンがかかる状態から放置していると最終的にはまったく回らなくなります。

アイドルストップ機能がよくないかも

初代のN-BOX[JF1/JF2]の場合、アイドルストップが採用されはじめた初期のモデルということもあり、セルモーターの耐久性に問題があるのかもしれません。

とくに市街地の走行がメインの「ちょい乗り仕様」の場合、信号待ちでアイドルストップ機能が作動してエンジンをストップさせる頻度が高くなります。

そのため、セルモーターへの負担が多くなり、アイドルストップを頻繁に繰り返すような使用条件の場合、セルモーターがかなり短命になるのかもしれません。

対処方法としては「エコモード」のボタンを押してアイドルストップ機能を停止させ、無駄なアイドルストップをさせないようにすることが有効です。

キーレスリモコンの電池切れ

これもN-BOXではよくあるエンジン始動不良ですが、この場合ではそもそもセルモーターが回らずほぼ無音のままです。

この場合はの対処ほうはキーレスリモコンをエンジンを始動するスタートボタンの近くにおいて10秒ほど待てばエンジンがかかることが多いです。

エンジン始動のやり方が間違っている

他の車種も同様ですが、キーフリーのタイプの車ではエンジンをかけるときにはブレーキペダルを踏んでいないとエンジンをかけることはできません。

たまに急いでいてブレーキペダルをしっかりと踏んでいないままでスタートボタンを押してしまうとエンジンがかからなくて慌ててしまうこともあります。

その場合は落ち着いて操作をすれば問題なくエンジンがかかるはずです。

電波障害でリモコンキーが通信不能

これはかなり珍しい症例ですが、別の車種で起きたことなので軽く述べておきますと、近くにテレビ局があってイモビライザーが正常に通信できないことがありました。

NHKの近くだからエンジンがかからない??

JAFの隊員の方から聞いたことですが、NHKの建物の真下でエンジンがかからなかったということが何度かあったそうです。

つよいテレビ放送などの強い電波が車のイモビライザーへの電波障害になったのではということでしたが、はっきりとした因果関係はわかっていません。

複数の携帯電話が原因?

これも別のメーカーの軽自動車で実際にあったことをディーラーに方から聞いたことです。

携帯電話を2台とか3台持っているユーザーさんが、携帯電話と一緒にキーフリーのリモコンを助手席に置いたままにしていたら、エンジンがかからなかったことがあったそうです。

携帯電話から発する電波がキーレスリモコンのイモビライザー機能に干渉したのかもしれません。

 

N-BOXの「エンジンかからないけどセルは回る」の原因とは

前置きが長くなってしまいましたが、今回のお話のメインとなる、N-BOXのセルモーターが回るのにエンジンがかからない時がある症例についてです。

まさにその状態になった動画がありますのでチェックしてみてください ↓

原因はスパークプラグのかぶり・くすぶり

NBOX プラグ交換6

実際に整備士としてよく相談を受けるのがN-BOXの「エンジンがかからない時がある」というものです。

何人ものお客様から受けた相談の共通点は、『昼間は問題なくかかるのに朝にエンジンがかからないことがある』という点です。

その場合、セルモーターは元気よく回っているのでバッテリーやセルモーターの不良ではなく、燃焼室の状態がよくないことで初爆がおきにくくなっているということです。

初爆とは?

エンジンを始動させるときにセルモーターがエンジンを回転させることでエンジンが自力で回転できるようなサイクルを作るきっかけになっています。

正常な場合だと、セルモーターが勢いよく回転することで直後にエンジン内の燃焼室でガソリンが燃えて「ブルン」という勢いが生まれます。

この状態を整備士は「初爆が起きる」などと表現しますが、スパークプラグの状態がよくないと、初爆が起きにくくなることがあります。

今回のN-BOXの症例でも初爆が起きていないことでエンジンがかからなくなっていることが多く、直接の原因はスパークプラグのかぶりが多いのです。

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スパークプラグがかぶる原因

プラグの「かぶり」は朝に起きやすい

N-BOXの場合、エンジンを始動させるときに車に搭載されているコンピューターが判断をしてエンジンをかけるための制御をしています。

エンジンを制御するためのセンサーのなかに「水温センサー」と呼ばれる冷却水の温度をリアルタイムで測定しているものがあります。

水温センサーはエンジンが暖まっているかどうかを判断するための重要なセンサーで、エンジンが冷えているときにはその時の温度に応じた制御をコンピューターがしています。

とくに寒い日の朝などはエンジンが冷えているので、始動させるために普段よりも燃料を濃くすることでエンジンがかかりやすくしています。

整備士サボカジ
整備士サボカジ

古い車とかバイクでは「チョーク」という機能を使って手動で燃料の濃さを調整していましたね。

N-BOXはエンジン始動直後の燃料が濃すぎる?

N-BOXだけではありませんが、寒い日の朝にエンジンを始動させると、とにかく燃料を濃くしてエンジンがかかりやすく、かかったあともエンジンが暖まりやすくするようにしています。

ところが、エンジンを始動した直後にエンジンを止めるようなことをすると、エンジン内部に突き出しているスパークプラグの電極部分に気化できていない燃料がベッチョリと付着することがあります。

つまり、もっとも燃料を濃くさせているエンジン始動直後の数十秒以内にエンジンを止めてしまうと、スパークプラグがガソリンで濡れたままになってしまうのです。

プラグがかぶると点火できなくなる

中心電極がガソリンで濡れたままになると、次にエンジンをかけようとしても電極で火花が発生できなくなり、燃焼室にどんどん送られてくる濃い燃料でさらに初爆が起きにくくなってしまいます。

この状態になると

かぶったプラグが火花を飛ばせない

コンピューターは濃い燃料を噴射させ続ける

エンジンがかからない

それでもセルモーターだけ回り続ける

さらにプラグがかぶる

こんな状態になってしまい、焦った運転手が何度もエンジンをかけようとするとエンジン内部の状況はひどくなるいっぽうです。

【外部リンク】NGK公式ページ|プラグがくすぶる

N-BOXのよくある始動不良の状況

お客様から聞いた話

実際にお客様からの問診でよく聞くのが、N-BOXのプラグかぶりを起こしやすいようなパターンを紹介すると

・自宅の駐車場から別の車を出すために数十秒だけN-BOXを動かしてすぐエンジンを止めた

・すぐ近くのゴミ捨て場までN-BOXで行って一分以内くらいにエンジンを止めた

上記のようなパターンが非常に多く、冬場のとくに寒い日の朝エンジンをかけてすぐに止めたという共通点もありました。

【結論】エンジンが非常に冷えているときに、エンジンをかけてすぐに止めるということをすると、スパークプラグがかなりの確率でかぶってしまいそのあとエンジンがかからなくなる

 

サボカジ
サボカジ

↑ このことを意識しておくだけで、

エンジンがかかりにくいという状態を回避しやすくなるでしょう

 

N-BOXのエンジン始動不良を防ぐ方法

N-BOXスタートボタン

エンジン始動直後はしばらく暖気をする

住宅事情や駐車場のレイアウトによっては、N-BOXを少しだけ動かしてすぐにエンジンを止めるという状況もあります。

車をすぐに走らせるわけでもないのにエンジンを暖気させるのは燃料のムダと感じてしまいますが、エンジンの回転が少し落ちてくるまでアイドリングさせておきましょう。

できれば少し車を走らせてあげるほうが燃焼室内部の状態が「燃料まみれ」になりにくく、次のエンジン始動がスムーズになります。

バッテリーはつねに元気にしておく

N-BOXに使用されているバッテリーはアイドルストップ車専用のバッテリーで、バッテリーとしては高性能なものです。

それでも2、3年使ったバッテリーではセルモーターを元気よく回すだけの力が残っていないことが多く、プラグかぶりが起きたエンジンの始動性に大きく影響します。

とくに気温が低い状況ではバッテリーの能力も低下するため、なおさらエンジンがかかりにくい状況に陥りやすくなります。

年間走行距離の少ないような「お買い物仕様」の車こそバッテリーの健康状態には気をつけておくことをおすすめします。

N-BOXに適合|おすすめバッテリー3選>>

スパークプラグは早めの交換がおすすめ

NBOX プラグ交換5

今回のN-BOXのエンジンがかからなくという症状の直接の原因はスパークプラグのかぶりでした。

N-BOXの場合は長寿命タイプのスパークプラグが新車から装着されているので交換に関しては車検のときくらいでいいのかもしれません。

ただし一度でもかぶらせてしまったスパークプラグは性能が低下していることもあり、点検のためにプラグを外したのなら交換してしまってもいいかもしれません。

N-BOXのスパークプラグの交換時期に関しては別の記事で詳しく書いていますのでそちらを参考にしていただければと思います。

【関連記事】ホンダ:N-BOXのプラグ交換時期や費用は?DIYで交換する方法とは?

10万キロ走行のN-BOXはエンジンのかかりが悪い?

軽自動車のN-BOXでも、エンジンオイルの管理がしっかりとされていれば10万キロを走行していても寿命というほどの傷みはありません。

ただ、それなりにエンジン内部の重要部品の摩耗も進んでいるのでエンジンのかかりが悪くなっている可能性もあります。

たとえばエンジン内部の密閉性が落ちてくると圧縮能力が低下し、結果的にエンジンの始動性が悪くなることがあり、それまでのオイル管理や運転方法や使用条件でも違ってきます。

最後に・・・

『軽自動車の寿命は10年、10万キロの早いほう』お客様にと話す整備士もいますし、トータルでの健全性を考えるとあながち大げさともいえません。

なお、10万キロを走行したN-BOXではどんな整備や修理が必要なのかについては別の記事を書いていますのでそちらを参考にしてください。

【関連記事】N-BOXは10万キロ走行でどんな交換部品がある?車検は高くつく?

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この記事を書いた人
サボカジ

当ブログの管理人です。

キャリアは、自動車整備士として20年以上

カーライフアドバイザーとして5年以上です。

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