エブリイワゴンのターボは耐久性に問題あり⁉寿命はどれくらい?

エブリィワゴン タービン本体周辺1 スズキ|エブリィ

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整備士である僕自身もDA64Wのエブリィワゴンに新車から乗っていて、現在は走行距離も115,000kmほどになりました。

なおかつ仕事でもたくさんのエブリィワゴンの整備をしてきて感じるのは、「エブリィってターボが弱いのかも」という残念な事実。

ターボが弱いのか、そもそもターボへの負担が大きいのか、はたまたその両方なのか。

今回は、エブリィワゴンや他のエブリィ兄弟のターボの耐久性についてのお話です。

もちろん、オイル交換などの基本的なメンテナンスや、どれくらいの負荷をかけて車を走らせているかにもよっても故障のリスクは違います。

ごく平均的な走行条件や、負荷をかけている走行条件ではどれくらいターボの寿命は違うのか?

すでにエブリィに乗っている方やこれからエブリィを中古で購入を検討している方の参考になればと思います。

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エブリイワゴンのターボの耐久性や寿命はホントに短いのか

エブリィのターボは最弱かも・・。

整備士をしていてエブリィのターボのトラブルに出くわさない人は少ないのでは?というくらい、なんらかの不具合を聞きます。

実用的な用途で使われることも多く、メンテナンスへの意識も低いユーザーも乗ることが多いのでエンジンオイルの管理が悪いケースももちろんあります。

ですが、同じような使われ方をするバモスターボよりもターボに関するトラブルが多いことは否めません。

過給圧が上がらない

とくに多いのが走行距離が8万キロくらいを超えたあたりから「以前より加速しなくなった」というものです。

とくに車検でエブリィワゴンを預かるときにお客様に「なにか気になるところはありませんか?」と聞くとよく言われます。

自分もエブリィワゴンを乗っているのでエブリィのターボの加速は体感的にわかっているのですが、個体差がかなり大きいと感じています。

とくにエンジンオイルの管理が悪いお客様のエブリィに関しては「ターボ付いてる?」と言いたくなるようなまるで自然吸気のような加速になっていることがあります。

サボカジ
サボカジ

もともとターボエンジンは自然吸気のエンジンよりも圧縮比が低いので、

ターボが効かないターボエンジンはノンターボよりも遅くなります。

ターボから異音がする

上記の加速がしない個体の場合、エンジンをかけたときからタービンから大なり小なり異音がしていることが多いです。

正常なタービンだと、エンジンの空ぶかしでは音はあまりせず、走行中にアクセルを踏み込んで加速すると「ヒューー」とか「ピーー」といった澄んだ音がします。

なおかつ、加速中にアクセルをいきなり抜くとエアバイパスバルブから過給圧を抜く「パシュッ」「シュタタッ」という音がするはずです。

ヒュルヒュルというムラのある音がする

タービンの回転が滑らかではないと、過給圧かかかっているときの音が「ヒュルヒュル」とか「ピュルピュル」といった感じの、加給中の音にむらがあります。

この状態では、アクセルを踏み込んで加速しようとすると、タービンからの濁った音が大きくなるばかりで加速力が上がりません。

モーターのような音

初期段階ではエンジンを始動して暖気ができていない状態でエンジンの回転を上げると「ウィーン」とか「ギュイーン」といった濁った音がします。

水温が上昇しエンジンの暖気が終わるあたりから「ウィーン」というモーター音が「ピュイーン」という、やや澄んだ音に変化していきます。

マフラーから白煙が出る

タービンの寿命としてのサインでわかりやすいのが、加速中にマフラーから白煙を出すようになった状態で、さらにひどくなるとアイドリング中でも白煙が大量に出ます。

もちろん加速をすることはなく、アクセルを踏み込んで加速しようとすると「ガサガサ」とか「シャシャシャ」といったタービンの羽が干渉する異音がすることも多いです。

約1万キロ走行でタービンからオイル漏れ

別の記事でもお話したかもしれませんが、僕が新車で購入したエブリィワゴンは購入から一年半、走行距離で11,000kmほどでタービンからオイルが漏れはじめました。

もちろんエンジンオイルの管理は我ながらかなり気を使っていましたし、僕以外の家族が運転することもほとんどなかった状態でした。

さすがに早すぎるので「ハズレ」だったのかもしれませんが、オイル交換などのついでに下回りを点検していて、タービンの軸付近から真新しいエンジンオイルが漏れているのを見て驚きました。

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もちろんディーラーの販売担当に連絡して保証修理をしてもらうことになりましたが、これが三年以上経った中古車なら、自費で修理をすることになるところでした。

その他のエブリィもターボのトラブルは多い

整備士としていろんな車の車検や整備をしてきましたが、ターボが効かなくなったり異音が発生したりするトラブルは同じ車種に起きる傾向にあります。

その中でもエブリィのターボのトラブルは比較的に多く、とくにエンジンオイル交換の管理がよくない場合は、マフラーから白煙を出したり異音がするなどの故障が発生します。

タービンそのものが弱い?

日立製HT06タービン・・悪くはないが・・

国産の車に採用されるタービンで多いのが三菱、日立、IHIの三社ですが、整備士としての僕の印象としては日立製が耐久性がよくないように感じます。

エブリイワゴンに採用されているタービンには日立製が多いようですが、欠陥があるとかではなく「少し線が細い」という印象です。

サボカジ@整備士
サボカジ@整備士

かつての愛車WRXの三菱製のタービンは「古くて強い」というイメージで、ブーストアップもしましたが16万キロ走りきってくれましたね。

タービン本体以外に問題があるケースも

タービンがよく壊れるという車種でも、タービンへのエンジンオイルの通路が細くて詰まりやすくタービンブローしやすいということもありました。(初代のムーブターボとか)

なので、一概にタービン本体の耐久性だけと決めつけることはできません。

過給圧が高すぎる?

エブリィのような箱型の軽自動車は車両重量が1トンちかくあり、ターボが付いていないと高速道路などではまわりの車に付いていくのがやっとです。

そのため、ターボが付いているモデルも多く、乗用モデルのエブリィワゴンは全てターボモデルです。

さすがにターボが付いていると時速80kmからでもアクセルを踏み足せばシフトダウンすることなく加速してくれるのでかなり快適に走ることができます。

スポーツカーなみの過給圧?

DA64系のエブリィワゴンの場合、ターボの過給圧は最大で大気圧+0.9kgf/cm2ほどかかりますが、排気量が2000ccのエンジンなら200馬力以上は出力する数値です。

つまりスポーツカーに近いくらいのパワーを出していることになり、それだけエンジンにも負担をかけていることになります。

エブリィワゴンなどの軽ターボ車のタービンが壊れやすいのは、過給圧が高く、なおかつ実用的にするために低速からも過給圧が高くなる設定になっています。

これはタービンにとってはつねに負担がかかる仕様といえ、もともとタービンとしては短命になりやすいのかもしれません。

対象的なのがディーゼルターボエンジンで、エンジンの排気量も大きく、エンジンの回転も上がらないうえに最大過給圧が低めなので、20万キロくらいでもタービンが壊れないこともざらにあります。

とはいえ、同じような成り立ちのホンダのバモスターボではそれほどターボのトラブルがないことを考えると、エブリィワゴンのターボは耐久性が低いと言わざるを得ません。

ターボ関連のメーカー保証は3年6万キロ

タービンそのものはマフラーの一部とみなされているので、かなり高価な部品ですがメーカーの保証は一般保証あつかいです。

これはスズキだけでなく、どのメーカーもタービン本体の保証は同じですが、3年くらいでターボが壊れるようなことはほとんどありません。

よほどエンジンオイルの交換をサボっていたとか、荷物を満載で高速道路をアクセルをベタ踏みするなどの悪い条件が重なったりしない限りは普通は壊れません。

サボカジ@整備士
サボカジ@整備士

とはいえ、

僕の場合のように

タービンからのオイル漏れは

わりと早い段階でおきることが多いようです。

まとめ

スズキのエブリィ タービン ウォーターホース
自分の愛車でもあるエブリイワゴンのお話なのでだいぶ散文的になってしまいましたが、

今回のお話をまとめると

・DA64系エブリイワゴンはタービンブローすることが多い

・タービンブローの原因はもともと車体が重く過給圧もかかりやすい仕様のため

・エンジンオイルの交換を3,000km前後でやっていれば12万キロ近く走っても問題なし

というお話でした。

 

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