車の振動が走行中におきる原因はエンジンやブレーキだけじゃない!

運転席 車の振動

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走行中にはエンジンを中心とした様々な部分から振動が起きています。

通常はそれらの振動は運転手には不快に感じないような小さなものに抑えられていますが、

何らかの理由で振動が大きく増幅されたり不具合が原因で車体が振動することもあります。

今回はこれらの走行中に起きる振動についての原因等についての話です。

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ハンドルに伝わってくる振動

ハンドル操作

シミ―現象とは

シミー現象とは、タイヤやホイールアライメントの不具合による、タイヤホイールの振動やブレのことの総称を言います。

例えばこの現象で分かりやすいケースとしては自転車やバイクなどの前輪タイヤがぐらぐらと降ってしまう場合がありますが、

この原因としては路面の凹凸などに対してタイヤが敏感に動いてしまった場合ハンドルにその左右の触れが伝わってしまうことがあります。

ステアリング操作でおきる場合

走行中にハンドルを切ることをステアリング操作といいます。

ステアリング操作中には、前輪タイヤの向きを変えたりその際に路面の凹凸を受けたりすることで、振動や音が出やすい状況になります。

特にステアリングギアボックスと呼ばれるハンドル操作の非常に重要な部分が不具合を起こした場合だと、ステアリング操作中に振動になって伝わってくることがあります。

ホイールバランスについて

ホイールバランス

ホイールバランスとは

タイヤとホイールを組み合わせてできるときに、タイヤの1部分が軽点と呼ばれる製造工程での継ぎ目があります。

またオイルも完全にバランスが取れているわけではなく軽い部分と思い部分があります。

また、エアバルブと呼ばれる空気が入る場所は少し重くなっています。

タイヤとホイールを組むときにこのエアバルブとタイヤの継ぎ目の部分を合わせるのはバランスをなるべく取りやすくするためにしているのです。

この状態でもタイヤホイルの重量バランスが完全に取れているわけではなく、さらにバランサーと呼ばれるバランスを取るための機械にセットしてウェイトと呼ばれるオモリを打ち込んでいきます。

このバランス取りをしておかないとホイールが回転するときに重量の村ができその村がタイヤホイールに対しての振動を発生させてしまうことがあります。

このバランス取りをしておかないとホイールが回転するときに重量のムラができそのムラがタイヤホイールに対しての振動を発生させてしまうことがあります。

シミー現象が発生する原因の中に、このホイルバランスが関係してくることもかなりあります。

ホイールのゆがみも調べてみる

これは僕自身の整備士としての経験で実際あったことですが、車を縁石に乗り上げたり脱輪したときにホイールに歪みが発生してしまうことがあります。

ドライバーはそのことに気づかずタイヤだけを交換してしまうこともありますし、整備をする担当者も縁石に乗り上げたことをあまり気にしてなければホイールの歪みを見落としてしまうこともあります。

すると歪んでしまったホイルは回転することでタイヤを均等に地面に設置させることができなくなることがあります。

するとタイヤが回転するたびに車体がぐらぐらと揺れたりゴトゴトと上下に揺れることがあります。

フロントタイヤのフラットスポット

タイヤ フラットスポット
フロントタイヤにフラットスポットと呼ばれる一部分だけがタイヤに削れてしまったタイヤの場合、地面にフラットスポットの部分が設置した瞬間に車体がガタンと揺れることがあります。

この状態が連続するとフラットスポットの部分だけガタンガタンと速度に応じて振動を引き起こすため、スピードが上がってくると非常に大きな振動がハンドルに伝わってくることがあります。

当然このような状態の場合車体の前半分に不快な振動も伝わってきますので高速道路などを走る事はまずできません。

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アクセルペダルを踏むと起きる振動

アクセル踏む

エンジンの失火など

ガソリンエンジンの場合、エンジンの中の燃焼室と呼ばれる部分にガソリンが噴霧され、さらにリストによって圧縮された混合気が出来上がります。

その混合気に対してスパークプラグと言われる部品が火花を飛ばすことによって混合気が燃焼します。

この工程が連続して続くことでエンジンはなめらかに回転することができます。

またこのスパークプラグには高圧の電流を流す必要があり、この電流を発生させる部分がイグニッションコイルと呼ばれます。

エンジンの電化系のトラブルはこのスパークプラグとイグニッションコイルのトラブルが非常に多いです。

スパークプラグのトラブル

ミライースプラグ交換08
スパークプラグは陶器でできた絶縁部分と電流を流しやすくなっている部分が構成されています。

何らかの原因で中心電極に向けて流れるはずの電流が外側にリークしてしまうとスパークプラグからは正常な火花が飛びません。

するとエンジンはぐらぐらとかガタガタとか非常に不安定な状態で回転します。

イグニッションコイルのトラブル


スパークプラグに電流を供給するイグニッションコイルは内部には電子部品も組み込まれています。

ところが電子部品は熱に弱くエンジンの上側にセットされているためエンジン内部が高温になると、イグニッションコイルの不具合が突然発生することがあります。

そのためイグニッションコイルのトラブルが発生すると突然エンジンが不調になったり、エンジンが冷却されるとまるで嘘のように正常にエンジンが回転したりすることがあります。

上記のようなトラブルが発生すると車が加速するときにエンジンがなめらかに回転しませんので場合によってはそれが振動となって運転席に伝わってくることがあります。

ときにはガクガクと車が前後に揺られるような非常に不快なフィーリングが伝わってくることがあります。

エンジン内部の汚れ

焼き付いたエンジン

エンジン内部のフリクションロス

エンジンオイルを長期間交換しないと、エンジンの内部に「スラッジ」と呼ばれるヘドロのようなものが溜まっていきます。

すると、エンジンは本来の性能を出すことができなくなり、さらにエンジンオイルの汚れがひどくなると、エンジンオイルの燃えカスが「デポジット」となって燃焼室の内部に付着します。

このデポジットが熱を含んだままでいると、「デトネーション」と言われる異常燃焼が起き、エンジンの振動の原因になることがあります。

エンジンマウントの劣化

エンジンが振動する原因の中でも非常に多いのがこのエンジンマウントの劣化によるものです。

エンジンマウントとは、硬質のゴムでできた、いわばエンジンの振動をボディに伝えないようにする緩衝材のような役割をしています。

走行距離にして十万キロちかい車の場合、このエンジンマウントのゴムの部分が半分以上ちぎれてしまっていることも珍しくありません。

すると、エンジンの振動を吸収しきれなくなり、とくにアイドリングの状態ではグラグラとかブルブルといった振動を運転席に伝えてしまいます。

さらに、アクセルを踏み込んで発進しようとすると、一瞬エンジンが大きく揺れることがあるのですが、その振動がはっきりと車体にも伝わってしまうため、場合によってはこれが振動の原因にもなります。

ミッションマウントの劣化

エンジンマウント ちぎれ
ミッションマウントはオートマチックトランスミッションやマニュアルトランスミッションなどの変速機を車体につないでいる部品です。

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エンジンほどではないですが、トランスミッション(以下ミッション)もいろんな振動を発生させる部位となり、

ミッションを保持してくれているミッションマウントの劣化やちぎれは、発進時のミッションの振動を助長させてしまうことがあります。

とくに、前進からバックに素早く切り替えたときなどは大きな衝撃になることが多いです。

ミッションマウントがこのような状態だと、車を発進させるときに車体が振動することがあります。

マウントの劣化の確認方法

エンジンマウントやミッションマウントが劣化していると、たとえば、オートマチック車の場合だと、

シフトをパーキングから前進(Dレンジ)やバック(Rレンジ)に入れたとたん「ドン」という感じで衝撃が伝わってくることがあります。

もしもマウントが正常な状態だと、この「ドン」は、「コツン」というくらいの小さなショックが伝わるはずです。

ATの不具合など

ATF(オートマチック・トランスミッション・フルード)の量が不足している状態などで、オートマチックの内部から振動が伝わってくることがあります。

また、ATの内部の消耗品の部分が寿命を迎えていると、エンジンの力がスムーズに伝わらなくなり、振動の原因になることがあります。

 

 

一定の速度になると起きる振動

ホイールバランス

さきほど述べたようにホイールバランスと走行中の振動は非常に関連性が高い要素です。

一定の速度域になるとタイヤが振れるという現象もホイールバランスが狂っていることがあり、とくに時速80キロ以上のスピードになると顕著に表れることが多いです。

タイヤの偏摩耗

タイヤの偏摩耗の中には上述した「フラットスポット」がありますが、他にも偏摩耗のパターンがあります。

とくに多いのが空気圧を長期間管理しないまま、非常に低い空気圧で走行していると、タイヤの接地面の奥にある網目状のワイヤー部分が破損することがあります。

するとその部分だけがコブのように盛り上がり、走行中に「ガタンガタン」と振動を発生させることがあります。

タイヤサイズや残溝

車のタイヤは基本的にはすべて同じ銘柄のタイヤを装着するほうが望ましいのですが、なかには「左右でタイヤの銘柄がバラバラ」とか「前後でタイヤのすり減り具合がバラバラ」など、いろんなケースがあります。

なかには、このタイヤの残溝のばらつきや、サイズ違いのタイヤを装着していることによって、走行中に振動を発生させてしまうこともあります。

じつは、これら複数の要素が重なってハンドルが振動するという経験もしたこともあります。

 

 

ブレーキ操作で起きる振動

ブレーキング

ディスクローターが本命?

ディスクブレーキ
ブレーキ操作をしていて車体に振動が出るときに、非常に多いのがこのディスクブレーキの円盤の部分、「ディスクローター」の不具合です。

ディスクの表面が熱収縮などで荒れてくると、表面が平面でなくなってしまうことがあります。

すると、ブレーキング時に一定の力でブレーキペダルを踏み込んでいるのに、ブレーキがムラになって効いたり、場合によっては振動になることもあります。

ディスクパッド

ディスクパッド拡大
まれに、ディスクパッド側になんらかの問題があることでブレーキ操作中に振動が出ることもあります。

年間走行距離がかなり少ない車だと、ブレーキの周辺の動きが悪くなることがあります。

たとえば、ブレーキパッドが装着されている部分との動きが悪いと「引きずり」と言われる、ブレーキが戻っていない現象が起きることがあります。

すると、引きずりが起きている片方のブレーキの効きが甘くなることがあり、ブレーキングで左右のブレーキの効きに差が出てくることがあります。

このことが原因で振動が起きる原因になることもあります。ただし、ディスクローターよりもかなり珍しいケースと言えます。

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ABSの作動による振動

これも非常に珍しいケースですが可能性としてゼロではありません。とくに路面が凍結していたり、雨天時でタイヤの残溝があまりない時などは、一部のタイヤだけがスリップすることがあります。

すると四輪の回転差が生じることになり、ABSのセンサーがスリップを感知し、ブレーキの力を適度に抜いてしまうことで、タイヤのロックする時間を最小限に抑えようとします。

すると、ABSが作動するときの油圧を制御している振動が、ブレーキペダルに伝わってきます。

われわれ整備士なら、普段から車検の検査の一環として、「検査ライン」という項目で実際に車のブレーキやスピードメーターのテストを行うのですが、このときにABSが作動することがよくあります。

その時のブレーキペダルに伝わってくる振動が「ギュルルルル」とか「ガガガガガガ」といった小刻みにバイブレーションするのがわかります。

一般ドライバーが、走行中に初めてこの経験をすると、間違いなく「ブレーキの異常振動」と受け取ると思います。

そのほかにも

VSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)と呼ばれる、車がコーナリング中などのスピンしそうになる状態を回避するための機能があり、

ABCと似たような制御のフィーリングがあるかもしれません。

VSCもABSもタイヤの残溝や空気圧にバラつきがあると正常に機能しませんし、誤作動もしやすくなるケースが増えます。

走り始めにボディ全体に起きる振動

リアタイヤのフラットスポット

フロントタイヤのフラットスポットだと、ハンドルの近いのでわかりやすいのですが、後ろ側からのリアタイヤが発生させる振動は意外と判断しづらいことがあります。

とくに車体が大きく、ホイールベースが長いミニバンなどだと、運転席から後ろのタイヤが遠いので、振動を把握しにくく、

後部座席の同乗者だけが感じるケースや、後ろ付近全体から伝わってくるように感じることもあります。

CVTのジャダ―

CVTは、ATよりもはるかに振動の原因を作りやすい要素があります。なぜなら、CVTは無段階変速機と言われていますが、その構造上、劣化が進むと内部のスチールベルトとプーリーのつながりが非常にぎこちなくなります。

とくに発進するときに「ゴツゴツゴツ」という感じで引っかかりながら繋がっていく「ジャダ―」という現象がよく起きます。

とくに有名だったのが、初代のホンダ フィットのジャダ―で、とにかく気持ち悪いというユーザーさんからの不満が多かったです。

まとめ

これらの症例はあくまでも一例です。

そのため、ここで紹介した症状とその原因も組み合わせが違ってくるケースもあります。

例えば、タイヤのフラットスポットはボディ全体に伝わる振動になることもありますし、ハンドルに伝わる振動の原因になることもあります。

また、フロントタイヤのフラットスポットはハンドルやブレーキ操作への振動の原因に直結します。

ところが同じタイヤのフラットスポットでも、リアタイヤのフラットスポットは車体の後ろのほうに振動が伝わるため、「車体全体が振動する」と感じることもあります。

振動が起きる原因を突き止めるにはプロの整備士が一つずつ怪しい個所を点検・検証、試乗による確認が必要になることも多々あります。

僕自身の整備士としての経験の中でも、「まさか・・?」と仮定したことが正解だったというケースも結構ありました。

なぜなら、振動や音は、意外な経路から伝わってくることが多く、運転手が「前側からする」と体感していた振動も、実は車体への伝わり方では後ろ側が原因であったというケースもあるのです。

フレームと呼ばれる車の骨格の部分は非常に硬い部分ですので、そこを伝わってくるととくに走行中の振動などは確認しにくいこともあります。

振動の原因を調べるには、ある程度の整備経験と、車を預かってでも調べようとしてくれる整備工場に依頼するほうがいい場合もあります。

 

◆車の振動に関するまとめ記事はこちら ↓

【まとめ】車から振動がする原因や対策とは?走行中と停車中では故障個所が違う?

 

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