オートウェイは自動車整備士なら当たり前のように知っているタイヤ・ホイールの通販サイトです。
運営会社は、中古車情報誌で有名な「グーネット」を運営するプロトコーポレーション株式会社で、自動車に関連している事業に特化した企業です。
オートウェイの直販サイト『オートウェイループ』をチェックしていると、タイヤとホイールがセットで組み込まれた状態の商品がやたらと安い価格で掲載されています。
整備士の僕としては「安かろう悪かろう」というくらいの認識でしたが、今回改めてその安い価格設定ができる理由を調べてみました。
先に結論をザックリと言ってしまうと
・良質なアジアンタイヤを先行して採用
・海外タイヤを独自のルートで大量に買い付け
・自社のウェブサイトから受注して広告費をカット
・ユーザーのレビュー書き込みで信頼性を高め成約率をアップ
・価格交渉や品質チェックも自社のバイヤーが行う
なるほど、アマゾンや楽天などのネット通販が主流になる前から通販の強みに着目してきたという先見の明はありそうです。
ですが、タイヤは自動車の部品のなかでも安全性を担う大事なパーツです。
とくに2019年11月に起きた『オートウェイ事件』のことは当時かなり話題になっていましたし、そのままでは車検に合格できないという事態に発展していたようです。
どんなところに問題があったのか、その後は企業としてどんな再発防止をしているのかについても振り返っていきます。
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オートウェイが安い理由は九州人の商売魂?
福岡に本社を置くオートウェイでは、日本国内への販路に関して地理的な不利を強みにするため、ウェブサイトをしっかりと作り込んでいて、通販のデメリットを補っています。
もともと九州地方では本州側と海で隔たれていているため、通販というビジネスモデルに対するノウハウが構築されています。
辛子明太子の「ふくや」は福岡、ジャパネットたかたは長崎県、他にも健康食品に関する通販は九州、おもに福岡が強いですね。
とくに福岡は150万人都市でありながら土地代も安く、中国側の大陸に近いこともあり地理的に輸送コストを低く抑えて輸入することができます。
また、物流の拠点を複数置くことで納期を早め、ユーザーの利便性も高めています。
コスパのいいアジアンタイヤを発掘
ナンカン(NANKANG)のタイヤはコスパがいい
NANKANG(以下ナンカン)は台湾で最も歴史のあるタイヤメーカーで、日本の横浜ゴム株式会社と技術的な提携もしていました。
日本に輸入されるきっかけとなったのもオートウェイの専売でスタートしており、今でもアジアンタイヤのスタッドレスタイヤで高い評価を得ているナンカンのAW-1はオートウェイのみで輸入されています。
他にもアジアンタイヤは多数あり、日本でも認知度が高くなったブランドは多く、日本車の車検をしていてもユーザーが選んだうえで履かせているケースもあります。
アジアンタイヤの有名どころは?
韓国
ハンコック(hankook)
クムホ(KUMHO)
台湾
ナンカン(NANKANG)
フェデラル(FEDERAL)
ケンダ(KENDA)
シンガポール
レーダー(RADAR)
中国
トライアングル(TRIANGLE)
ハイフライ(HIFLY)
マックストレック(MAXTREK)
ドバイ
ジーテックス(ZEETEX)
これらのアジアンタイヤが日本で知られるきっかけになった理由に、オートウェイが深く関わっています。
無名のタイヤは安く買付できる
アジアンタイヤは世界的にも認知度と評価を高めていますが、日本ではまだまだ知られていないブランドが多いです。
日本では「メイド・イン・ジャパン」の代名詞ともいえるブリジストンやヨコハマタイヤ、ダンロップなどが大きくシェアを占めており、海外のタイヤメーカーとして日本は攻略が難しい市場でもあります。
オートウェイは品質は良いのに日本での認知が高くないメーカーと上手に交渉することで安く仕入れることができ、メーカー側も認知度を高める足がかりにできます。
それぞれの思惑が合致しているからこその、
驚きの価格設定が実現しているのです。
自社バイヤーの交渉力も大きい
オートウェイでは海外のタイヤメーカーと直接価格交渉をするバイヤーがいて、英語でのオンライン商談も行いながら「いいもの 安く」という課題に取り組んでいます。
商社ではごく当たり前にやっている買い付けのノウハウを自社で持っていることも安定的に安い価格で輸入タイヤを仕入れることができる秘訣といえます。
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オートウェイのタイヤホイールセットはお得で安全なのか?
海外製のアルミホイールでもJWLマークは必要
車検で合格するには、ホイールの安全規格もパスしていなければなりませんが、日本の車検制度の場合はホイールにJWLのマークがなければ合格になりません。
JWL基準とは?
JAPAN LIGHT ALLOYWHEELの略で国が定めるホイールに対する強度の技術基準が満たされているホイールに表示することができます。
日本車のメーカー純正のアルミホイールはもちろん問題ないですが、人件費の安い海外で製造したホイールに関しても日本の車検で合格するためにはJWLは必須です。
逆を言えば、この基準に合格していることが確認できれば車検にも合格でき、強度としても問題がないとういことになります。
オートウェイ事件をざっくり説明
2019年11月13日にオートウェイの社長と従業員の計3名が「安全基準を満たしていないホイールを偽って販売していた」として逮捕されました。
【外部リンク】不正競争防止法違反で逮捕されたオートウェイ社長らが不起訴処分となった背景
意図的に販売をしていたわけではないことが立証され、翌日には不起訴となったこの件ですが、その後の顧客への対応に追われる大変な騒動となってしまいました。
その後、オートウェイでは再発防止のために品質管理の徹底という声明を自社サイトで発表し再発防止の告知をしています。
【外部リンク】オートウェイ公式ページ|アルミホイールの品質管理徹底に向けて
この事件を振り返りながら感じたことは、このような事件は海外から商品を輸入する企業ではどこでも起こりうるリスクがあるということ。
たとえば、有名ハンバーガーチェーンで起きたチキンナゲットの中に異物が混入していた事件でも、輸入元の品質管理がずさんだった場合は防ぎきれない部分があります。
オートウェイの場合は目視で確認できる安全基準のマークのチェックが曖昧だったことが原因ですが、逆にいえば対策はしやすいです。
通販という購入者が商品を直接見ることができない販売方法では、このような信頼に関わる不祥事は致命的で、だからこその厳しい品質チェックは生命線なのです。
そう考えれば、再発する可能性は極めて低く、ユーザーレビューも自社サイトでリアルタイムに更新し、公開していることには好感が持てます。
海外製の安価なホイールの安全性
オートウェイで扱っている海外製のアルミホイールは、さまざまな国や地域に輸出されていて、それぞれ違った安全基準をクリアしていなければなりません。
おそらく最も厳しい基準が設けられているのは日本などの先進国ですが、より過酷な使用方法をするという意味では道路の舗装率が低い途上国です。
そういった意味では日本に輸出することを前提に設計、製造されているホイールはオートウェイ独自の厳しいチェックも入っています。
なにせ、1件でもホイールの強度不足などの事故が発生してしまえば、多額の賠償責任や大量の返品や返金に応じることになり、非常にリスクが高いです。
そのため、オートウェイではデザイン、サイズ、価格、適合車種を議論したうえで品質管理の徹底とユーザーからの相談も常時受け付けています。
また、外部コンサルにも車両とのマッチングや法令に抵触していないかなどの確認を依頼しています。
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オートウェイの利用がオススメな人、そうじゃない人
ネット通販に抵抗がないならオススメ
「お店でタイヤを買うよりも、オートウェイででタイヤホイールセットをポチるほうが安い」
「スタッドレスタイヤはオートウェイで早期割引で買っておけば品薄な時期に割高で買わなくて済む」
「タイヤ・ホイールみたいな大きな荷物はネットなら運んでくれるから楽」
普段からAmazonや楽天を利用している方なら店頭でタイヤやホイールを購入することにメリットよりもデメリットを多く感じているはずです。
オートウェイの口コミレビューの信憑性
オーウェイループのレビューコーナーも要チェック
初めて聞くようなブランド名のタイヤを購入する方は「大丈夫かな?」という不安もあるはずです。
ネットでものを購入するときはレビューや個人のSNSなどを参考にしてから購入を決心する方も多いですが、オートウェイでの購入レビューを参考にするのもいいでしょう。
とはいえ、自社サイトの中のレビューなど「ステマじゃね?」と懐疑的に感じるかもしれませんし、そこは本物のレビューかどうかの判断は自己責任といえます。
レビューを見ているとリアルタイムで更新されているのが見えますし、オートウェイの運営スタッフからの丁寧な返信もあり、かなり信憑性はあると思います。
DIYでタイヤの入れ替えをするならオススメ
11月から12月にかけての冬タイヤへの入れ替えや、春先に夏タイヤへ戻す季節になると、夏タイヤと冬タイヤの入れ替え作業が必要になります。
ネット通販+DIYが最強かも
プロに依頼すると作業工賃を支払いますが、工賃という「人件費」がもっとも高い場合もあります。
専門的な知識や資格や設備が必要な作業はプロに依頼するしかありませんが、タイヤ・ホイールの脱着に関してはDIYでも行えます。
ネットで安く購入したタイヤ・ホイールのセットを自分で取り付けるやり方なら、ディーラーなどに依頼する場合の半額ほどの出費で済ますことができます。
「安さ」よりも「手間いらずで安心」を選ぶならオススメできない?
リアル店舗でタイヤやホイールを購入するメリット
ブリジストンが直営している「タイヤ館」や自動車ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなど、タイヤやホイールを購入して交換を依頼できる店舗は多くあります。
店頭で販売していることで人件費や輸送コストが上乗せされていることは間違いないですが、対面で商品を購入することにもメリットがあります。
商品知識が豊富なスタッフから説明を受けることができたり、人それぞれのカーライフにマッチした商品を選んで提案してもらうこともできます。
お客様から「お任せでやっておいて」
と依頼されると僕も張り切ってしまいますね。
万一、商品に不具合や不良が見つかった場合も店頭に行きさえすれば対応しれくれますし、返品を依頼することもスムーズにできます。
今回はタイヤやホイールの通販大手のオートウェイでの安全性や利便性にスポットを当てたお話ですが、タイヤ交換やホイール選ぶが簡単で安いことをそれほど重視していないユーザーさんもいます。
なによりも安全であり、確実で丁寧な接客やサービスを求めている方にはネット通販での購入はおすすめできません。
返品は少し大変。多少の思い切りの良さも必要かも
そのいっぽうで、通販でタイヤやホイールを購入するデメリットにはどんなものがあるのかを考えるとやはり返品をすることを前提にすると、オススメはできなくなります。
返品の手数料が高め
オートウェイでは返品の手数料はそれほど安くなく、基本的には返品をしないつもりで購入する必要があり、とくにホイールなどのデザインはオートウェイループのホイールのマッチングシステムを利用して確認しておく必要があります。
まとめ
取引先との付き合いの関係で国産有名メーカーのタイヤしか自分の車には履かせていませんでしたが、あまりの価格の安さに「試してみよう」となりました。
・独自で仕入れた海外製のタイヤを採用して低価格を実現
・ウェブサイトで受注することで人件費や広告費をコストカット
・国内に4つの物流拠点があり納期をスピーディに
・愛車とホイールのデザインの組み合わせを確認できる仕組み
これまでタイヤの格安販売通販に対してはあまりいいイメージは持っていませんでした。
お客様からの質問や利用している方からの感想などを聞くにつれ、自分自身でもチェックしてみようとおもうようになりました。
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オートウェイの商品注文にはAmazonアカウントが使える
タイヤやホイールを購入することはそれほど多くありませんし、一回限りの買い物になることもあります。
ちなみに、普段からAmazonで買い物をしている方は『Amazon Pay』を使ってオートウェイの買い物ができるので、「オートウェイのアカウントを作るのもめんどくさい」という方でも便利で楽ちんな買い物ができます。
やりかたは簡単で、オートウェイのサイトの中でショッピングカートに商品を入れ、注文をするときに『Amazon Pay』のボタンをクリックするだけ。
↓
普段からお使いのAmazonアカウントで注文することができるので会員登録しなくもいいですし、決済方法も登録されているので気軽に買い物ができます。
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コメント
よく聞くラジオがオートウェイのCMを使っているので聞いたことはありましたが実際に使ったことはありません
今春に値上げ前にサマータイヤを買いましたが、その際はCARTUNEという車好きSNSで知り合ったお店の人から買いました(セキュリティ万全で)
結果として横浜のブルーアースXT 18インチ4本を交換自体はDIYでしたが履き替えも込みで考えるとネットとほぼ同額で買えました
JAスタンド コミコミ10万円で見積もりと伝えるとコミコミ9.5万で売りますということで笑 某オスのスタンドだとコミコミ15万でした
安いところだと工賃考えるとネットと同じくらいで買えてしまうので私はネットでは買わないと思います
タカハシ様
タイヤの価格も地域によってはかなりの薄利多売にするところもあります。
とくに積雪地帯ではタイヤ・ホイールのセット価格も驚くような設定でネットで購入するメリットがないくらいですよね。
ちなみに、僕の愛車にはジーテックスのスタッドレスタイヤを履かせていますが、こんどはナンカンのAW1を入れて試してみようとおもってます。
塩害でホイールもやられるようですね
未だ見たことはないですが
スタッドレスは横浜のIG75 17インチを履いてます
中古購入時に一緒に買って今年で2シーズン目です
どんなタイヤでも滑るときは滑るので笑
タカハシ様
たしかに塩害でアルミホイールが腐食することはあるみたいです。
豪雪地帯にお住みの方はホイールに対する認識が少し違うのかなと思うことがあります。
消耗品というか、傷んで当たり前というか。