カーエアコンの燃費は風量や温度調整・内外気で違いが出る?

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車のエアコンはどういう使い方をすると燃費が悪くなるのでしょうか。

そもそも、エアコンのどの機能が燃費に大きく影響するのでしょうか。

整備士を長くやっていると、お客様からこれらのような質問を受けることもあります。

意外にも、お客様の意見を聞いてみると

「それは思い込みでしょ・・」

と内心苦笑いしてしまうこともあります。

今回は、エアコンと燃費の関係や、具体的にどのようにすれば燃費をよくすることができるのかをお話ししていきます。

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カーエアコンの燃費と風量や温度調整と燃費の関係

風量調整は燃費にあまり大きく関係しない

車のエアコンから風が出るのは、ブロアファンと言う扇風機のようなものが回転しているからです。

このブロアファンを回しているのがブロアファンモーターと言われるモーターです。

モーターは電気の力を使って駆動力を発生させていますが、思うほど大きなエネルギーは使いません。

もちろん使う事は使うのですが燃費に大きな影響を与えるほどの大電力を消費する事はありません。

暖房を強くしても燃費は関係なし

車の暖房のところで、かなりのお客様が誤解をしていました。

一般的に家庭用の暖房だとヒーターと呼ばれる熱線に電気を通して暖かい風を作っています。

この熱線で暖かい風を作る方法はヘアドライヤーの暖かい風を作るのと全く同じ考え方です。

確かにヘアドライヤーのコードはかなり太いコードが使われていますね。なぜならドライヤーは非常に電気を消費するのでそれに見合ったコードを使っています。

ヘアドライヤーは小さなストーブと言える位、電力を消費します。

車の暖房はリサイクルされた熱を利用

車の暖房はダッシュボードの奥にある、ヒーターコアと呼ばれる熱変換器から暖かい風を取り出しています。

ヒーターコアの中には、エンジンを冷やす冷却水が流れています。

冷却水はエンジンから発生した熱をそのままヒーターコアに伝達し、ヒーターコアの横から通過したエアコンの風が温められて室内に送られます。

つまりカーエアコンの暖房の熱とはエンジンの中から発生した熱をそのままリサイクルしているだけなのです。

例えて言うならごみ処理施設の近くに温水プールがあるようなもので、ごみを焼却した熱をそのまま再利用していると言う仕組みとよく似ています。

そのためいくら暖房をガンガン使ったとしても車の燃費が悪くなる事はありません。

ただし、例外があるとするならば、

ハイブリットカーなどのエンジンが常に回転していないような車種だと、エンジンからの冷却水がそれほど温められないので、エアコンの暖房は電気的にヒーターを使用するタイプのものもあります。

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車のエアコンの内気循環と外気導入の燃費の差

外気を取り入れるとエアコンの効きが悪くなる?

オートエアコンをが装着されている車でオートのボタンを押したとき、どんな制御しているのか観察したことがありますか。

車の外側には外気温センサーと言われる車の前側に外気温を測るセンサーが付いていて、

オートエアコンを作動させると車の中の温度と車の外の温度の違いをエアコン専用のコンピューターが認識します。

この時車の外側の温度の方が高い場合はオートエアコン作動させると自動的に室内のエアコンは内気循環にセットされます。

これは外側の空気を吸い込むことでエアコンの効きが悪くなってしまうことを防ぐため外気温が高い場合はこういう判断をしています。

つまりエアコンをしっかりと聞かせたい場合は手動でエアコンを作動させるタイプの車だと、外気温があまりにも高い場合は、空気取り入れの流れを外気導入から内気循環にする必要があります。

エアコンのコンプレッサーを作動させてせっかく作り出した冷たい空気に外側の暖かい空気を含ませてしまうとエアコンの効きが悪くなるからです。

このような間違った操作をしてしまうとエアコンの効きが悪いと感じどんどんエアコンを強く設定させてしまうことになります。

これでは燃費が悪くなる原因になりエアコンのコンプレッサーを作動させてせっかく作り出した冷たい空気に外側の暖かい空気を含ませてしまうと、エアコンの効きが悪くなるからです。

 

車のエアコンは暖房よりも冷房が燃費に影響する

家庭用のエアコンと同じ理由

車の電装品の中でも最も電気を消費するのがクーラーです。

この場合、単なる送風ではなく、エアコンスイッチをオンにしてコンプレッサーを駆動させる状態のことを冷房といいます。

家の冷房と同じで、車の冷房は非常に電力を消費します。

ACボタンを押すことで、エアコンコンプレッサーのマグネットクラッチへ電源が入ります。

それと同時にコンデンサーを冷却するためにラジエーターファン、またはコンデンサーファンのモーターが駆動します。

とくにコンプレッサーを回すためのマグネットクラッチが入ると、車の加速が悪くなったと体感できるくらいの駆動力を必要とします。

車に関しては燃費に大きく影響するのは冷房なのです。

 

 

まとめ

暖房は冷却水の温度をリサイクルするためヒーターとしては電力を消費していません。

それに対して、冷房を使うことで、電力も消費しますし、エンジンの駆動力も割かれます。

あまり難しく考える必要はありませんが、

ようするに、

カーエアコンはACボタンを押して使うと燃費が非常に悪くなる

とお考えいただければと思います。

 

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