エンジンオイルを交換するときに純正よりも社外品のエンジンオイルのほうが高性能だとかコスパがいいとか聞いたことはないでしょうか。
CVTフルードにも同じことが言えるかもしれません。
なぜなら、純正のオイルやフルードは自動車メーカーが開発、製造したものではないことが多いからです。
どうせ交換するなら性能がよくてできればコスパもいいのも使いたいですね。
今回はCVTフルードの社外品と純正品の違いや共通点についてお話していきたいと思います。
CVTフルードは純正がベストとは限らない?
そもそもCVTフルードは自動車メーカーが作っているわけではありません。
エンジンオイルと同じく、石油などを精製することができるメーカーが、自動車メーカーと共同開発して作っています。
そのため、純正のCVTフルードと遜色ない性能を備えたフルードもあります。さらに価格を抑えていることもあるので同等だけどコスパが高いケースもあります。
ところが、自動車販売ディーラーでは、「純正以外のフルードを使用した場合、メーカーの特別保証が受けられなくなります」などと言い切ってしまうメカニックもいます。
CVTフルードの生い立ちというか、そもそもどこのものがオリジナルなのかを全く知ろうとしていないわけです。
むしろオリジナルのほうは社外品として販売されているメーカーの製品であることもあります。
ただ、メーカーへの配慮もあって「当社のCVTフルードがオリジナルです」とは言えない大人の事情があるわけで、
ほとんど同じ成分でも価格がずいぶん違うこともあるのです。
「純正CVTフルード」という名のブランド
整備士は過去の失敗などから判断することが多いのですが、どちらかといえば保守的なところがあります。
そのため、「純正が望ましい」とサービスマニュアルにあれば「純正しか認めない」というふうに変化してしまっていることもあります。
どちらにせよ、純正のCVTフルードしか交換をしてはならないとマニュアルにあれば、それ以外のフルードを使用した結果の不具合に対しては保証の対象外となってしまうのです。
そのため、初回のCVTフルードの交換には少し早めの交換時期でもディーラーで交換するほうが、あとあとの保証が受けられるかどうかで、かなり変わってくる可能性が高いのです。
CVTフルードの社外品は使っても大丈夫?
上記のように、基本的にはディーラーのメカニックは指定していないような部品やフルードを使用した場合は保証の対象から外れてしまうと考えています。
そのため、初回のCVTフルード交換は純正品を使用するほうが万一の保証を受けるときにかなりスムーズに処理してもらえます。
そういいつつも、CVTフルードを開発しているような老舗のオイルメーカーのものを使用している場合は、「間違ったフルードです」と言いにくケースもあります。
また、ベースとなるオイルを同じメーカーから調達している場合もディーラーのメカニックが納得しやすいです。
結局のところ、CVT本体に不具合が発生した場合、その原因を完全に特定することはほとんどしません。
状況というか、保証はできない使用方法やメンテナンスかどうかを特定できない場合は保証として認定してしまうケースが多いです。
なにせディーラーの整備士さんはリコールやクレーム、サービスキャンペーンなど、町工場ではやらないような雑多な業務で忙しいのです。
もちろん、使わないほうがいいケースもありまして、
ほとんど使用した実績のないメーカーのCVTフルードを使っていた場合は、ディーラーの整備士でもかなり疑い深い人だと、
交換したCVTをメーカーに送ったり抜き取ったフルードをフルードメーカーに送って確認させることもあるようです。
CVTフルードの交換はどのメーカーがおすすめなの?
もしも社外品のCVTフルードを使ってみたい場合は、ディーラーでも使用するようなメーカーのものを使うほうが無難と言えます。
たとえばカストロールのCVTフルードなどはディーラーが使うこともあります。
そのため、同じカストロールのフルードを使っているのに不具合が発生しても、油脂間違いとは言えませんので、そのまま保証をしてくれることもあるのです。
別のCVTフルードに関する記事でもご紹介しましたが「ネッツトヨタ大阪」さんのCVTフルード交換のページでは
なんと大々的にカストロールのCVTフルード(Castrol Transmax CVT)を使っていることを明記しています。
当然ですが、かなりの台数のCVTフルード交換を行っているはずなので、不具合が出ることがないことは確認できているはずです。
なおカストロールのCVTフルードは、僕の知る限りニッサンディーラーでも使っていました。
つまり、ディーラーさんでも運営する会社が違うと社外品のCVTフルードを全否定する会社もあればバンバン薦めている工場もあるわけで、
もしも不具合が出たとしても「それじゃあネッツトヨタのあの使ってるフルードはダメなの?おんなじフルードなのに?」
と突っ込むことで、「いや、まぁ、使えなくはないと思いますけど」
という言葉を引き出すことができるわけですね。
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