スタッドレスタイヤから夏用タイヤに戻す場合、カー用品店やディーラー、整備工場に依頼するのが一般的です。
同じ季節に他のドライバーもスタッドレスタイヤの入れ替えを考えているので、意外と混み合っていることも多いです。
そこで、自分でDIYとして夏用タイヤへの入れ替えができるようになれば、維持費の節約にもなります。
今回は、自分でスタッドレスタイヤの交換方法や注意点をご紹介します。
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スタッドレスタイヤの交換・入れ替えをDIYでする手順
今回も、マイカーのメンテナンスをDIYでするための方法ですので、大型トラックなどは該当しません。
あくまで軽自動車や普通乗用車を対象にしていますのであしからず。
まず、交換する夏用タイヤはすでにホイールと組まれた状態であることが前提です。
自分でタイヤとホイールを組みなおすことは自動車ではできません。
タイヤチェンジャーがなければプロの整備士でも基本的にはできないでしょう。
なので夏用タイヤがホイールと組み込まれた状態で四本あるものを付け替えしていくケースです。
作業前に準備すること
作業する場所を確保しておく
まずは安全に車を止めておくことができる平らな場所で作業を行いましょう。周囲の通行の邪魔にならないことも近所迷惑やトラブルにならないための配慮が必要です。
洗車をしておくのもおすすめ
あらかじめスタッドレスタイヤを洗っておくと、交換するときに手や服が汚れなくて済みます。
水道の水でゴシゴシできればベストですが、洗車機にかけておくだけでもタイヤもきれいになってくれています。
自分の車のジャッキアップ場所をリサーチ
どの車でも、タイヤホイールを外すときにジャッキをあてる場所が決まっています。
作業をするときに意外と場所がわからなくて時間がかかってしまいますので、あらかじめ自分の車種名と「ジャッキアップポイント」などのキーワードで調べておくといいでしょう。
乗用車タイプの車なら、軽自動車も含めて探さなくても見つかることもおおいですけど。
車載工具を出しておく
車からタイヤを外すので、レンチは必要です。
また、車を上にジャッキアップするのでジャッキも必要になります。
ほとんどの車には新車からこの二点の道具は車に搭載されているので、それを使えば今回の作業もすることは可能です。
あると便利なアイテム
車載工具は非常に使いにくこともあるので、できれば工具を用意されるといいでしょう。
節約のために自分で作業するのになんだか本末転倒・・・と思うかもしれませんが、
数回の作業料金を節約できれば購入できるものばかりなので、思い切って購入しておいてもいいかもしれません。
・クロスレンチ
・作業グローブや軍手
・フロアジャッキ
・タイヤ止め
これらの工具の詳細は「DIYにおすすめなアイテム」のページをご覧ください
タイヤ交換の手順
車を安全な場所に止める
平らな場所に車を止め、しっかりとサイドブレーキをかけておきます。オートマチック車ならパーキングに必ず入れます。マニュアル車ならギアをローがバックに入れておきましょう。
ジャッキアップポイントで上げる
車の下側にジャッキアップポイントがありますのでそこにジャッキをあてて、少しづつ慎重にジャッキアップしていきます。
タイヤが少し浮いた状態で、いったんジャッキアップを止めてます
ホイールナットを緩める
タイヤが地面についている状態でレンチを使ってホイールナットを緩めます。
完全にタイヤを浮かせてしまうとタイヤが空転してしまい、緩めにくくなります。
ある程度緩んだら、ホイールナットを完全に緩めない状態でいったんストップ。
再度ジャッキアップしてタイヤを浮かせる
タイヤが地面から浮いた状態にまでジャッキアップができたら、ホイールナットをレンチで緩めていきます。
完全に緩んだら指でつまんで緩めていくほうがスピーディです。
外したホイールナットはなくしたり蹴飛ばしたりしないように車体の近くにまとめておきましょう。
外したタイヤを車体の下にいれておく
安全のため、念のため外したタイヤを車体の下に差し込んでおきます。
あとは用意しておいた夏用タイヤを取り付けていきます。
ホイールの穴からハブボルトを覗き込むようにしてセットします。
ホイールナットの仮締め
ホイールナットを指で回していき、すべてつけられたら、今度はレンチで仮締めしていきます。
基本的にはまんべんなく締めていきながら、対角のナットに徐々にトルクをかけて締めていきます。
二回くらいにわけて締めれば大丈夫です。
タイヤを少し地面につけるためジャッキダウン
まだ仮締めしかしていないので、いきなり全部おろしてしまうとハブボルトやホイールを痛めてしまいます。
そこで、ジャッキをおろして地面にタイヤを接地させていきタイヤが回らないくらいでジャッキダウンをストップ。
大事な増し締めをする
ここからが大事なホイールナットの増し締めです。
もしもこれがきちんとできていなければ、タイヤが外れたりと大事故になってしまいます。
一方で、心配だからとホイールナットを締めすぎてしまうと、今度は緩まなくなってしまいます。
ホイールナットの締め付けトルクは?
ニュートン表示だと説明しにくいので古い表現ですが、
軽自動車なら 8キロ~10キロ(kgf·m)
普通車なら 10キロ~12キロ(kgf·m)
となります。
10キロの締め付けトルクとは、レンチに1メートルのパイプをセットしたときに
その先端に10キロの重みを加えると
ホイールナットは10キロ(kgf·m)で締まるという理屈になります。
もしも50㎝のパイプならテコの力が半分になるので
先端に20キロの重みをかけると10キロのトルクで締まります。
車載工具のタイヤレンチが25㎝なら、さらにテコが半分になるので、
レンチの先端に40キロの重みをかけるとホイールナットが10キロで締まるといういう計算になります。
レンチを足で踏んでもいいですが、蹴りつけるのはやめておきましょう。
おそらく締めすぎになるので。
できればトルクレンチがあると確実です。
交換作業のあとはしっかり確認!
上記のやり方で4本のタイヤの交換をやっていきましょう。
作業が完了したら、少しはやる気持ちがあるかもしれませんが、もう一度作業が完了したかを確認していきます。
車体をジャッキダウンした状態で
すべてのホイールナットは増し締めできているか
車の下や周辺に工具などの忘れ物はないか
タイヤ止めを外すのを忘れていないか
などなど。
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