車の購入は、家の次に高い買い物と言われています。
それだけに慎重に車選びをする方が多いのですが、
カーライフアドバイザーもしている僕が
「あれれ?そこは気にしないの??」
と感じてしまうこともあります。
今回はいろんな年齢層の方のための
車選びのポイントをお話していきます。
車選びで外せないポイントとは?
生活の一部としての車選び
車を趣味としてだけの理由で所有する人は随分と減って、ほとんどのユーザーさんは、車を道具として使うことを前提に車を選んでいます。
となると、まずなによりも「使い勝手」を重視することになり、そこで大事なのが、「どんな使い方をするのか」ということを自身で確認しておくのもおすすめです。
結果的に自分に合った車を絞り込んでいくことができて、車選びに悩む無駄な時間をなくすことができます。
たとえば、その車には何人の人を乗せるのか、どれくらいの荷物を乗せることがあるでしょうか。
そこだけで、ある程度は車のサイズが決まってきますし、必要以上に大きな車を選んでしまうと、使い勝手が悪くなってしまいます。
また、なによりも維持費に重きを置く場合は、可能な限り軽くて背の低い車を選ぶことになりますし、結果的にエンジンの排気量も小さくなっていきます。
車選びをしていくうえで、まずは「一番譲れないポイントはなにか」と考えながら、紙に書き出していきましょう。
カーライフアドバイザーとして、僕は下記のことをまずお客様にお聞きしています。
・自分にとって譲れないポイントを考えてみる
・維持費、室内空間、デザイン、車両価格などは大事な要素
・五年後の自分にとって、その車は便利だと感じることはできるか
小さなお子様がいるお客様だと、「今」にフォーカスした車選びをしがちですが、五年後には二人目のお子様がいるかもしれません。
5歳のお子様は5年後には10歳になっているわけで、塾に通っていたり、スポーツを頑張っていたりで、とにかく広い車が重宝するようになっているかもしれません。
いっぽう、「5年後は定年退職をしている」というユーザーさんなら、それほど車に家族を乗せることがない生活をしているかもしれません。
大きすぎる車だとかえって使い勝手が悪かったり、維持費が負担になっていくことも考えられます。
車選びをする上で、「5年後の自分にもその車はマッチしているか」と考えることは、冷静に現在の自分の状況を見つめることにもつながるのです。
車選びにハイブリッドカーを検討するときのポイント
ハイブリッドカーは本当にお得なのか
ハイブリッドカーの購入をお考えなら、まずはハイブリッドカーの特長を知っておくといいでしょう。
また、メンテナンスは普通のエンジン車と同じようなやりかたでもいいのかも、意外と知られていないように感じています。
ハイブリッドカーはファミリーカーとしてマッチしているのか
ハイブリッドカーはとにかく燃費がいいと言われていますが、その燃費の良さは誰が乗っても変わらないのでしょうか。
ファミリーカーとして使用するならどんなことに気をつけるといいのでしょう。
ハイブリッドカーには大きなバッテリーを搭載しているために室内空間が犠牲になることもありますが、メーカーも様々な工夫をしてきています。
ハイブリッドカーを中古車で買っても大丈夫?
ハイブリッドカーも中古車市場に出回るようになって十年以上立ちますが、中古車としてハイブリッドカーを購入する際に気をつけないといけないこととはあるのでしょうか。
実際に車の販売員として、ハイブリッドカーを紹介したことのある僕の経験も含めています。
とくによくある質問が「壊れたら高くつくんじゃないの?」ですが、そのことについてもお話しています。
初心者が乗る車として大事なこと
運転免許を取得して、初めて所有する車となると、まずは運転のしやすさが大事になってきます。
運転しやすい車とは、ある程度コンパクトで、前方も側面も見切りやすいデザインで、視界を確保できやすいモデルがいいでしょう。
初心者にバックモニターは必須?
おすすめな装備としては、なによりも「バックモニター」が挙げられます。
車庫入れなどをするときに、バックカメラの効果は非常に大きく、それだけで車の後方をぶつけるリスクは大幅に下げることができます。
カーライフアドバイザーとして車の購入のお手伝いをしてきましたが、とにかくバックモニターは絶対につけましょうと常々お客様にもお勧めしています。
バックモニターをオプションで取り付けると追加で数万円ほど車両価格が上りますが、
たった一度の「ゴツン」を回避できれば、バックモニター代の元が取れてしまいます。
バックモニターに依存しすぎない運転
ただし、バックモニター付きの車をおすすめはするのですが、なるべくバックモニターに頼らない運転も心がけることをおすすめしたいです。
少し矛盾しているように感じますが、バックモニターが付いた車に初心者のころから乗っていると、バックモニター「しか」見なくなります。
バックモニターにも死角がありますし、駐車場に車を入れるとき、
前もって自分がバックで入る場所をチラリと見ておくことも「予測する運転法」としては大事なテクニックです。
初心者さんは、バックモニターをあえて見ないで車庫入れをすることで運転技術や「めくばり」を身につけることもできます。
そのうえで、初めての場所や雨の夜など、後方の視界が悪いときにバックモニターの機能に頼るのもいいでしょう。
子育て世代に便利な車とは
ハイトワゴンなら荷物もたっぷり乗せられる
ベビーカーやチャイルドシート、オムツ替えのためのバッグや子供が飽きないためのおもちゃ。
とにかくお子様と一緒に車移動をするときはたくさんの荷物を乗せる必要があり、荷物の乗せおろしだけでもひと仕事です。
そんなとき、少しでも背の高いクルマなら、荷物もたくさん乗せられますし、そのうえ腰を曲げる回数も減るのでお母さんには助かります。
とくに子供を抱えてチャイルドシートに乗せるときにはかなりの負担になり、腰痛になってしまうこともあります。
そのため、子育て世代には背の高いハイトワゴンの人気が高いです。
とにかくスライドドアが便利
小さなお子様がいる家庭では、車を運転していても子供がなにをしているのかがとても気になります。
とくによくあるのが、隣の車との距離が近いときのドアの開け締めで、
子供が自分でドアを開けたとたん、隣の車に「ガンッ」とやってしまわないかが心配です。
そんなとき、スライドドアのタイプなら、そもそもドアが外側に大きく開くことはありませんので安心です。
いっぽうでスライドドアのデメリットとして
・半ドアになりやすい
・ドアが重いので子供やお年寄りには開閉が大変
といったことが挙げられます。
そこで便利なのが「イージークローザー」や「オートスライド」などの
機能です。
イージークローザーとは、スライドドアが半ドアになっても、自動的にドアを最後まで閉めてくれる機能で、
スライドドアを勢いよく「ドン」と閉めなくてもいいので、夜間でのスライドドアの開閉にも重宝します。
オートスライドとは、自動ドアですので、スイッチひとつで自動的にスライドドアの開閉をすることができます。
また、運転席からもスライドドアの開閉を操作することもできますので、
スライドドアの開け閉めを一切させずに子供を乗せることができます。
定年後はコスパだけを考えるのは間違い?
出不精を解消してくれる車を選ぶ
定年退職を期に車の買い替えする方も多く、「夫婦二人だけしか乗らないから小さな車で十分」と考える方が増えています。
独立した子供たちにはそれぞれの家庭があり、核家族化しているので同居しているのは夫婦だけ。
今後はできるだけ維持費のかからない車にすることが一番と思うのも自然な考えなのですが、
定年後はめっきり外に出ていくことが減ってしまったとも聞きます。
そこで、よりアクティブになれて、それでいて維持費にも貢献できる車種を選ぶこともおすすめです。
大事なのは「外にでかけたくなるような車選び」ではないでしょうか。
安全装置の進歩
ブレーキの踏み間違いや、パニックアクセルにより、悲惨な事故が増えています。
とくに高齢ドライバーが引き起こしている事故が多く、「高齢ドライバーは早く免許を返納すべきだ!」といった極端な意見もあります。
ですが、車を手放した途端に「買い物難民」になってしまう地方や僻地の住民にとっては乗れる限り車に乗りたいと思うのは当然のことといえます。
自動車メーカーもこのことに危機感を持っていて、高齢ドライバーが数年早く免許を返納するだけでも、車人口の減少が早まってしまいます。
少子高齢化の日本で少しでも車人口を減らさないようにするには、高齢度ラバーが安心して運転できるような安全装備の開発が急務です。
すでにいろんな安全装備が開発され、実用化されていますが、自動運転の技術にも関係してくることもあり、これからも運転サポートに関する装備は進化していきます。
たった三年の差でも安全装備には違いが出てきていて、同じ車に乗り続けるよりも、三年、五年といったスパンで車の乗り換えをしていくのもいいのかもしれません。
そのなかでも軽自動車の進歩はめざましく、コンパクトで乗りやすいことに加えて、安全装備もかなり充実してきています。
車の「サブスク化」が進むと安全対策も進む?
車は所有するのではなく、定額を支払って借りるというプランも増えてきました。
動画配信サービスのような、一定額を支払って商品やサービスを利用することを「サブスクリプション」と言います。
最近では「サブスク」などと略して言われることもあるサブスクリプションですが、上述したように、車の安全装置は、今ものすごいスピードで進化しています。
いっそ所有するよりも定額を支払いながらどんどん新しいモデルに替えていくほうが最新の安全装備の車に乗りやすくなるのかもしれません。
とくに高齢ドライバーには、つねに「いつまで車の運転ができるかわからないから・・・・」という思いもあるようで、新しく車を買い替えすることにかなり消極的です。
そんなとき、リース契約やサブスクリプションといった、車を所有しない使い方をするのも一つのプランといえます。
最後に
それぞれの年齢層や生活パターンによって、車選びのポイントは随分と変わってきます。
今回は初心者、子育て世代、定年後と、3つのパターンで、
車の便利な機能や車との付き合い方のヒントをご紹介しました。
自動車メーカーも少子高齢化の問題や、高齢ドライバーへの運転サポートなど、課題も多いですが、
そのぶん、全く新しい技術も登場してくるでしょう。
車の進歩は今まで以上に加速していて、新車で購入したらそのまま乗り潰すという考えでは、
時代の流れやユーザーさん本人の生活にベストマッチした車ではなくなっていることも考えられます。
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