本来はこのビックリマークが点灯するのは、サイドブレーキを引いたままの状態に対して
「サイドブレーキを引いたままの状態ですよ」ということをドライバーに伝える役割をしています。
「あ?! ヤバい!」とすぐにサイドブレーキを戻したという経験をした方も多いのではないでしょうか。
ではサイドブレーキをちゃんと戻しているのに
このビックリマークが消えない場合はどうすればいいのでしょうか。
この場合は非常に危険な状態である可能性もありますのですぐに車を停めたほうがいいでしょう。
車の警告灯としてのビックリマークには主に二つの意味がある
サイドブレーキの戻し忘れの警告灯として点灯
ビックリマークが点灯する理由は、冒頭でも説明したサイドブレーキの戻し忘れです。
「すぐに気づいて戻したから大丈夫」と思われたかもしれませんが、サイドブレーキを引いたまま走行することで
ブレーキの内部が高温になってしまい、後遺症が残るケースもあります。
単なるサイドブレーキの戻し忘れの場合でも油断は禁物です。
どれくらいの距離を引いたまま走っているかにもよりますが、
もしかするとブレーキの点検が必要な状態になっているかもしれません。
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ブレーキフルードの量が少ないとき
次に多いのがブレーキフルードの量が少ないときです。
直接的な原因として最も多いのがディスクパッドの消耗で、
ブレーキフルードは運転手がブレーキペダルを踏んだ時の足の力を前後左右のブレーキに伝えるための作動油のことです。
ブレーキフルードは、本来は車から抜け出ていくものではないのですが、
ディスクブレーキの消耗部品であるブレーキパッドがすり減ることでブレーキフルードの液面が下がってしまうのです。
ブレーキフルードが入っているリザーブタンクの中にはフロートという、ウキの役割をする部品が入っています。
このフロートが一定の液面まで下がると、スイッチがはいり運転席のビックリマークが点灯するようになっているのです。
はじめはビックリマークがチラチラと点いたり消えたりします。
減速しているときやカーブの途中に一瞬ビックリマークが点いたりすることが多いです。
もしこれが原因だと、ブレーキパッドの消耗がかなり進んでいることになり、
場合によっては限界を超えるほどまで薄くなっていることが考えられます。
これは非常に危険な状態かもしれません。
↑ 手前のディスクパッドは消耗しきってしまった状態のものですが、すり減っただけピストンがキャリパーから飛び出すためにブレーキフルードの液面も下がってしまうという理屈ですね。
ビックリマークが消えない場合に確認すること
まずはサイドブレーキの戻し忘れを確認します。
続いて確認してもらいたいのが、ブレーキパッドの消耗で、
ブレーキを踏んだ時に
ブレーキを踏んだ時に異音がしないか
ブレーキの効き具合に違和感はないか
この二点を確認してください。
ブレーキを踏んだ時に異音がする場合
おそらくブレーキパッドの残りがほとんどなくなっていて、ディスクブレーキのローターという円盤のような部品に消耗しきったディスクパッドが限界を超えた状態で接触している状態です。
音の質としては
「ゴーゴー」とか
「ゴリゴリ」といった異音がおもに車の前側のほうからします。
ただし後ろのブレーキもディスクブレーキの場合もありますので、後ろのディスクパッドがすり減り切った場合は後ろから上記のような音がします。
この場合、本来の制動力は出せていないかもしれませんが、とりあえずブレーキを効かせることはできるので、スピードを極力落としながら近くの整備工場で点検を受けてください。
なお片側のローターだけが削れていっている可能性もあるので、左右のブレーキの効きに差が出る可能性がありますので、くれぐれも急ブレーキは避けるべきです。
ブレーキの効きが悪いと感じた時
これは、ブレーキパッドの消耗が限界を迎え、ブレーキパッドを押している油圧のピストンが脱落する寸前になっている可能性があります。
また、後ろのブレーキがドラムブレーキの場合はブレーキの内部にブレーキフルードが漏れ出しているケースも考えられます。
どちらにせよ、この段階は非常に危険な状態といえますので、ゆっくりと車を減速させながら安全な場所に車を停め、
レッカーサービスを呼ぶなどして、自走させないことです。
ビックリマークが点くその他の原因は?
↑車種によってはブレーキパッドにセンサーが付いていて、限界近くまで消耗してしまうと運転手にビックリマークなどで知らせてくれるものもあります。
車種によっては、このビックリマークに別の意味があるケースもあります。
ビックリマークの色も、オレンジ色や赤色なども車種によって意味が違う場合もあります。
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の機能が本来の性能を発揮できない状態になっていることもあります。
また、ASC(アンチ・スキッド・コントロールシステム)などの総合的な車のスタビリティへの制御が効かない可能性がありますので
急ブレーキや急ハンドルは避けたほうがいいでしょう。
つまりブレーキの制御をコンピューターでやっている場合はドライバーにブレーキ系統のどれかのセンサーなどに問題があることを知らせ、
整備工場への入庫を促すシグナルとして警告灯が点くこともあります。
この場合、ブレーキは比較的正常に作動することが多いですが、
車にとっての大事な機能である「走る」「曲がる」「止まる」のなかでも止まることが最も確保されるべき機能です。
普段見たこともないようなマークや警告灯が点灯した場合は早めに整備工場で点検を受けるようにしましょう。
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